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寒い時期の要注意ポイント!路面凍結の原因と対策

段々と寒くなってきて、トラックもタイヤを交換する季節が近づいてきました。
路面が凍結していない今のうちにタイヤを交換したりチェーンの準備をしておいた方が良いのは事実です。
しかし、そもそも雪が積もっていたり、路面が凍結した状態というのはそこまで恐ろしいものなのでしょうか。
今回は、そんな雪道や凍結した路面について、その危険性や対策などの点からご紹介します。

雪の状態によって危険度が違う?

さて、雪道といっても、実は状態はさまざまあり、それらによって危険度も異なります。

アイスバーン

路面が凍結している状態が「アイスバーン」です。
雪が降ったり雨が降ったりした後で、それらが凍結して路面が透明になっている状態で、一見雪が降っていないような状態に見えて分かりづらい場所、例えば夜間や早朝、あるいはちょっとした日陰などによく見られます。

圧接路面

雪がたくさんの自動車や人に踏み固められて凍結のようになった状態が「圧接路面」です。
普通の雪道に比べて踏み固められているためツルツルの状態で滑りやすくなっています。
交通量が多い道路で雪が積もっているように見えたときには、普通の雪道ではなく圧接路面になっていることが多いので注意が必要です。

シャーベット状の雪道

雪道の中でも特に危険なのが、水分を含んで「シャーベット状になった雪道」です。
雪が水分を含んでシャーベット状になっていると、表面の雪が若干浮いている状態になり、タイヤが「表面の雪」を噛んでいても「地面」を噛んでいない状態となります。
通常のタイヤはもちろんのこと、スタッドレスタイヤのような溝の形でタイヤのグリップ力を発揮するタイプのタイヤでも滑ってしまう恐れがあり、雪道用のタイヤを履いているからといってあまりスピードを出して走行していると、大きな事故につながる恐れがあります。

ここからは、どんな状態の雪道や凍結路面でも無事に走れるように、雪道での安全運転のポイントについてご紹介します。

雪道をトラックで走る時のポイント

「急」が付く行動をしない

もともと、急ハンドル、急加速(急アクセル)、急ブレーキなど、運転の際に「急」が付く行動は非常に危険とされていますが、雪道となるとその危険度は跳ね上がります。
ちなみに、積雪した道路と凍結した道路、そして普通の状態の道路で同じ車両条件でブレーキをかけるという実験をしたところ、通常の路面状態に比べて積雪した道路では2~3倍、凍結した道路では8~10倍もの制動距離が必要になることがわかりました。

このことから、仮に凍結した路面では通常の8~10倍の距離を制動距離に使っても良いように、余裕をもってゆっくり走行することが大切です。

荷物の積み方を工夫する

トラックのなかでも、特に運送業界で活躍するトラック特有のポイントなのですが、積み荷を荷台前方に集中させると「スタック(雪などにタイヤが取られて動けない状態になること)」してしまう可能性が高まります。
てこの原理を思い浮かべてもらえれば分かりやすいかと思いますが、荷物が荷台前方に集中していると、車両全体の重心がどんどん前の方にやってきます。そのため、後輪側で道路に対して下にかかる力が少なくなり、半分空回り状態でスタックにつながりやすくなります。
そんな時は積み荷を車軸の直上近くに乗せて、後輪を地面にしっかりと押さえつけて安定して地面に噛ませることで、スタックを防ぐことができます。

自分の存在を伝える

雪道の走行では、車線が雪に隠れてしまったり、悪天候などで普段より視界が悪いケースも少なくありません。
特に吹雪などが発生した場合は、ほんの数キロ、ひどい時には数百メートル先も見えないことがあります。

そんな時に、対向車や歩行者などに自分の存在を伝えることも非常に大切です。
フォグランプの点灯はもちろんのこと、夜間走行時と同様ヘッドライトも点灯し、自分の存在を周囲に知らせておけば、自分が事故を起こさないことは当然として、事故を「起こされない」ことにもつながります。

トンネルの出入り口や橋げた付近は要注意

実は、雪道の走行で一番油断ならない場所はトンネルの出入り口や橋げたの周辺だといわれています。
前述の通り、アイスバーンやシャーベット状の雪は雪道のなかでも非常に危険な状態ですが、トンネルの出入り口、橋げた周辺は他の場所に比べて日陰になりやすいので気温が低く、交通量も多くなりがちなため、こうした状態になりやすい傾向があります。

特にトンネルに関しては、トンネル内部に雪が入って来ない関係で、油断してスピードが出やすい場所です。
そのままの勢いでトンネルから出た瞬間に、スリップ状態に陥ってしまうケースもありますので、トンネルや橋げたの近くを走行する場合は注意しましょう。

チェーン?スタッドレス?

自動車の雪道対策として挙げられるのが、タイヤにチェーンを巻くか、スタッドレスタイヤに履き替えることではないかと思います。
これらの方法は、いったいどちらの方が有効なのか、比較してみたことがないと分かりづらいかと思います。
そこでここからは、トラックが雪道や滑りやすい道を走行するときのトラックのタイヤ対策について、詳しくご紹介します。

タイヤチェーン

2018年11月28日、国土交通省は「タイヤチェーンを装着していない車両に対する規制」についてのコメントを発表しました。
深い雪の場合には、スタッドレスタイヤでは対応しきれずに立ち往生してしまうことが多いので、それを防ぐために、深い雪が積もった場所でのタイヤチェーン装着の義務と、未装着の車両の通行を禁止する規制が行われます。
このことからも分かるように、タイヤチェーンは雪道に対して非常に強力な機能を発揮するので、安全面を考えたら非常に効果的なのですが、スタッドレスタイヤのように「普通の道を普通に走る」というわけにはいきません。
雪が降り積もっていない普通の道をチェーンを履いたまま走行すると、チェーンの摩耗が進み、最終的には引きちぎれてしまいます。
また、メーカーや材質によって異なりますが、タイヤチェーンには安全に走行できる最高速度が設定されています。
金属製で時速40~50km、ゴムや樹脂製で時速50~60kmのものが多いようで、これらの速度を超えた場合にはチェーンが傷んでしまいます。

スタッドレスタイヤ

技術の進歩とともに、もはや冬の道路を走行する車両のスタンダードとも言えるようになった「スタッドレスタイヤ」。
一度履き替えれば雪道と一般の道路の両方で走行できる点が売りです。
ただし、上述のようにアイスバーンやシャーベット状の雪が積もった道路の場合、スタッドレスタイヤのように「タイヤの溝の形状の工夫」では地面に安定させることが難しいです。

そのため、深い雪の道をメインで走行するならばタイヤチェーンを、雪が浅めな場所や一般道をメインで走行する場合はスタッドレスタイヤを使用すると良いでしょう。

いかがでしたでしょうか。
今回は、これからの時期に増えるであろう路面凍結や雪道の危険について、その種類や対策をご紹介しました。

事故無く、無事に走行するため、今回ご紹介したものだけでなく、できる対策はなるべくとっておきましょう。

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