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トラックによる自転車の巻き込み事故は無くならないのか?最新の対策をご紹介

2019年10月、国土交通省が大型トラックに対して「側方衝突警報装置」の装備を義務付けると発表しました。
毎年発生する「トラックの左折時の自転車巻き込み事故」を防ぐための制度で、2022年5月から順次適用されていきます。

こうした制度が施行される背景には、大型トラックの左折時に自転車の巻き込み死亡事故が多数起きていることが関係しています。
今回は、大型トラックの左折時に自転車の巻き込み死亡事故が起きる原因と対策についてご紹介します。

大型トラックの左折時に自転車の巻き込み事故が多い原因とは?

巻き込み事故とは、自動車の右左折の際に並走している自転車やバイク、歩行者などを車体側面で轢いてしまう事故のことです。
日本の自動車の構造上、運転席が右側に配置されていることから、左折時にドライバーが並走する自転車などを見つけづらくなり、事故につながっていくケースが多いです。

中でも大型トラックによる自転車の巻き込み事故は件数も多い上に死亡事故にもつながりやすく、大型トラックと自転車の双方が注意しておかなくてはいけません。
大型トラックの左折時に自転車の巻き込み事故が多い原因はいくつかあります。

運転席が高く死角が多い

大型トラックは、一般の乗用車と比べて運転席が高いところにあります。
このとき、トラックの左側にいる自転車や歩行者が直接目視で確認しづらいため、主に左のサイドミラーで確認することになります。
サイドミラーで見える範囲を除いたほとんどの角度が死角になり、隣にいる自転車や歩行者などに気付かずに左折を始め、巻き込み事故につながります。

車体が大きく、曲がりきるまでに時間がかかる

大型トラックは車体が大きいので、左折を始めてから曲がりきるまでに時間がかかります。
すると、左折を始めたときに問題なかったものの、その後にやってきた自転車やバイクとぶつかることがあります。

近年ではサイクリングやスポーツバイクの普及も進んでおり、街中でもかなりのスピードで走る自転車を見かけます。
そのスピードが予測できず、また自転車側もブレーキが間に合わずに事故が起きます。

また、入り口が狭い場所に左折するときには、一度車体を右に切り返してから左に曲がり始めることがあります。
この切り返しが「右折」や「右側への車線変更」と間違われやすく、後ろの自転車が追い抜こうと進入してきた結果、事故につながります。

この内容からも分かる通り、停車中の自転車ではなく走行している自転車を巻き込んで起こりやすく、重大事故につながるケースが多いため非常に危険です。

内輪差が大きい

内輪差とは、右左折の際に前輪よりも後輪が内側を走る現象のことで、車体が長く前輪と後輪の距離が遠いほど大きくなります。
大型トラックは一般の乗用車に比べて内輪差が非常に大きいため、左折時にトラックの左側にいる自転車や歩行者を巻き込みやすいです。
また、内輪差のことを気にせずギリギリまで前に出ようとトラックの真横に進んでくる自転車もおり、内輪差によって車体に巻き込まれる事故へとつながっています。

こういった原因によって、大型トラックが左折する際には自転車との事故が起こりやすくなります。

大型トラックによる自転車の巻き込み事故の対策は?

ここからは、大型トラックで巻き込み事故を可能な限り防ぐための方法をいくつかご紹介します。
ドライバーの方はすでに細心の注意を払っているとは思いますが、確認の意味も込めていま一度おさらいしましょう。

早めにウインカーを出す

道路交通法では、左折者に対していくつかの義務を定めています。
ウインカーを出すタイミングも指定されており、曲がる場所の30メートル手前でウインカーを出さなければいけません。
しかし、実際道路を走ってみると30メートルは思いのほか短く、ウインカーを出しても後続車や並走する自転車・バイクなども反応しにくい距離です。

そこで、普段から早めにウインカーを出すクセをつけておき、後続の車両が気付いて減速できる時間を確保しましょう。

自転車に先に行かせることも大切

大型トラックのドライバーは1分1秒を争う仕事です。
そのため目的地には一刻も早く到着したいと考えるものですが、ときには自転車に先をゆずることも大切です。

自転車はドライバーが考える以上に速いスピードで道路脇をすり抜けていきます。
そこで自転車を先に行かせ、安全なタイミングで渡れるようにしましょう。

警報装置を取り付ける

冒頭でご紹介した通り、国土交通省は2022年以降、大型トラックに左折時の危険を感知して警報音やランプなどで警告する装置の装着を順次義務化していくと発表しました。
2019年現在でも警報装置自体は販売されているので、自分の持っている車両に合った警報装置を取り付けることをおすすめします。
死角に入ってしまった自転車に対しても、センサーで確実に把握できるので、左折前の安全確認がしやすくなります。

当たり前ですが、警報装置を取り付けるかどうかに関わらず、サイドミラーやルームミラーなどを使用して十分に目視確認を行ってから、余裕をもって曲がりましょう。

おわりに

今回は、大型トラックの左折時に自転車を巻き込んでしまう事故についてご紹介しました。
死亡事故につながるケースも多く、大型トラックを運転するならいつ巻き込み事故が起こってもおかしくないため、適切な対策を講じましょう。

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