今回は「クローラークレーンをレンタルしたい」といった方へ、レンタル料金の相場がどれくらいになるのかといったことから、クローラクレーンを操作・走行するために必要な資格や基礎知識をご紹介したいと思います。
これを読めば、クローラークレーンの基本的な知識と、レンタルの流れがつかめます。
目次
クローラークレーンとは?
まずクローラークレーンについての基本的な知識をご紹介します。
クローラークレーンの名称
「クレーン」というと、長身のアームの先のワイヤーに対象物をぶら下げ、移動させることのできる建設機械ですが、クレーンにも様々な種類があるのはご存知でしょうか。
クレーンは主に走行の方法で名称が異なります。
「クローラ」とは、日本語に訳すと「履帯」といった意味であり、キャタピラーの類義語です。つまりクローラークレーンとは、円状の履板を回転させることによって走行するクレーンということです。
クローラークレーンの役割
「クローラ」を用いた走行方法で、地面との接地が広く取られることによって地盤への影響がより少ない状態で走行できることから、クローラークレーンは比較的軟弱な地盤のある現場に向いていると言えます。
また、クローラークレーンは吊り上げ荷重の規模で小型から大型まで種類がありますので、現場の広さや移動の対象物によって大きさを選ぶことができます。
小型は道路工事や石材、造園工事、大型になるとドーム建築などの大規模な建築工事等に使用されます。
クローラークレーンの法的耐用年数
ちなみにクローラークレーンの資材区分は、「機械および装置」に該当されるため、耐用年数が利用目的によって定められています。
林業用設備に使用されるもの: 5年
総合工事業用の設備に使用されるもの: 6年
いずれの区分にも該当しないもの: 17年
したがって、工事現場で利用するために購入した際には、6年間減価償却費を計上できることとなります。
操作・走行に必要な資格・免許
クローラークレーンを操作・走行する上で、必要になる資格、免許をご紹介します。
・公道での走行
クローラークレーンは、走行速度が遅いためナンバープレートが取得できず、基本的に公道の走行は許可されていません。移動するためには別途運搬用のトラックが必要となります。さらに、大型のクローラークレーンは組み立てにもクローラークレーンを使用するため、また別途小型のクローラークレーンの準備が必要です。
・工場や工事現場での操作
工事現場で使用する際には、クレーンのつり上げ荷重に伴い、運転資格も変わります。
吊り上げ荷重5t以上:移動式クレーン運転士免許 (国家資格)
吊り上げ荷重1t以上5t未満:小型移動式クレーン運転技能講習
吊り上げ荷重1t未満:小型移動式クレーン運転特別教育
・玉掛け
クレーン等の吊り具での荷掛け・荷外し作業を行うには、別途『玉掛け』の資格が必要です。
玉掛けとは、クレーンの先の運搬物の荷外しおよび荷掛けの一連の作業を指します。
大型クレーンとなると、運搬物もかなり重量のあるものとなってきますので、その取り扱いの作業にも危険が伴うことから、資格の取得が必要になりました。
玉掛けの資格も、クレーンの吊り上げ荷重によって異なります。
吊り上げ荷重1t未満の玉掛け作業:玉掛け特別教育
吊り上げ荷重1t以上の玉掛け作業:玉掛け技能講習
したがって、1t未満の操作、玉掛け作業でも、小型移動式クレーン運転特別教育+玉掛け特別教育が必要ということになります。
なお、小型移動式クレーン運転技能講習では、講習内容に玉掛けの講習が組み込まれています。玉掛け技能講習をすでに受けていれば、講習時間がその分免除されます。
移動式クレーン運転士免許に関しては、吊り上げ荷重が1t以上のクレーンを操作する場合には、別途玉掛け技能講習の資格がないと、玉掛けの作業に就くことができません。
クローラークレーンをレンタルしてみよう!
レンタル価格の相場
では、クローラークレーンのレンタル料金はどれくらいになるのでしょうか。
クローラークレーンは公道を走行できないため、レンタルをすると現場までクレーンを運ぶためのトラックが必要となります。したがって、移動にもそれなりの運送費がかかるため、レンタル業者の位置と、クレーンが必要な現場の位置によって、価格が大幅に変わってきますので、一概に相場がいくら、とは表せません。
またレンタル期間も1日ではなく月単位や週単位の長期が基本となります。
まずは必要な現場の近くにレンタル業者を探し、問い合わせましょう。
レンタル会社を選ぶコツ
レンタル業者を探す際には、なるべく安いレンタル料金で済む会社をさがしますよね。
そのために、複数の会社へ一回一回見積りの問い合わせをするとなると、時間も手間もかかって、考えるだけでうんざりしませんか?
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おわりに
大型のクレーンを購入しようとなると、中古でもかなりの初期費用が必要となりますので、レンタルも是非検討してみてください。
クローラークレーンの操作・運搬には、細心の注意を払って安全運転を心がけましょう。