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長距離ドライバー減少中!?広域に拠点がある事業者の新たな可能性は「鉄道」にあった

実は近年、長距離トラックのドライバーが減少傾向にあります。
そのため、長距離輸送を行っている運送会社の中には、ドライバーの数が受注した案件の数に追いついていないところも数多くあり、戦力の補強が急務となっています。

しかし、十分な体力のある大手ならともかく、中小の運送会社ではドライバーを確保するのが難しい場合もあります。

中小の運送会社にとって、長距離ドライバー不足に対処する方法はないのでしょうか。
さまざまな選択肢が挙げられる中で、近年注目を集めているのが、鉄道コンテナ輸送という方法です。

今回は、長距離輸送の現状と、新たな選択肢としての鉄道コンテナ輸送についてご紹介します。

長距離トラックのドライバーが減っていく中で運送会社がとれる対策は?

複数のエリアにまたがって移動する長距離ドライバー。
以前、労働時間の記事でもご紹介しましたが、トラックのドライバーはある程度の時間走行したら休憩をとらなければならないと定められています。
しかし長距離ドライバーの場合、その制度が必ずしもプラスに働くとは限りません。

休みたくてもサービスエリアやパーキングエリアの駐車スペースが既に埋まっていることもあれば、そもそも受取主のいる地域に到着するまでは休憩したくないにもかかわらず、途中で強制的に休憩をとらなければならなくなることもあり、長距離ドライバーにとっては働きにくさを感じる状況も多いです。

それに対し、近距離や中距離のドライバーの場合は、一度の配送にかかる時間や距離が短いので、配送を終えて帰社してから休憩することができ、日帰りも難しくないなどの違いから、長距離ドライバーよりも働きやすく感じて、長距離ドライバーから近距離~中距離のドライバーに転向する人も一定数おり、長距離ドライバーの不足につながっています。

ここからは、そんな状況を打破するため、長距離輸送を行う運送会社ができる対策について考えていきます。

新たな人材を雇ったり、傭車を依頼したりと、ドライバー不足の運送会社がとるべき選択肢はいくつか考えられます。
しかし、中小の運送会社では、求人がうまくいかないことや、傭車を受けてくれるところが無いことも多く、案件はあるのに受けられない状況に陥るケースも。
この問題を解決しない限り、現状の打破にはつながりません。

もちろん、荷主との交渉によって改善すべきという面も少なくありませんが、すべての運送会社が荷主と対等な関係にあるとも言えない現状、実際の業務を改善して対処する必要があります。

そうした問題を解決するための案として近年注目を集めているのが、トラックによる輸送を中距離・近距離に限定し、拠点間の輸送は全て鉄道コンテナ輸送に置き換えるという方法です。

これにより、トラックのドライバーが長距離を移動する必要がなくなり、エリア内だけの輸送に専念することができるため、中小企業ができる働き方改革への新たな対応として見直されています。

注目を集める「鉄道コンテナ輸送」とは

鉄道コンテナ輸送とは、貨物列車のコンテナスペースを確保し、その中に荷物を積み込んで、送り主側の拠点から受取主側の拠点へ荷物を送る方法です。

運送会社側が行うのは、送り主のもとから最寄りの駅に荷物の入ったコンテナを運び、受取主側の最寄り駅でコンテナを回収、そのまま受取主のもとに送り届ける作業となります。

鉄道のコンテナはさまざまなサイズがあり、冷蔵や冷凍などの機能をつけることもできたり、薬品などを運べたりするため、多彩な荷物を運ぶことができます。
また、鉄道で運んできたコンテナごとトラックに積み込むといった方法も可能です。

鉄道コンテナ輸送のメリット

鉄道コンテナ輸送を使うことで長距離トラックによる移動をなくし、人件費や燃料費の問題をまとめて解決することにつながります。
さらに鉄道コンテナ輸送は、信号や渋滞を気にすることなく高速で移動できるため、タイトなスケジュールにある程度対応可能な点もメリットと言えます。
コンテナは積み荷の一時的な保存ができる倉庫として扱うことも可能なので、到着が早すぎる心配も必要ありません。

移動後はコンテナをトラックに直接積み込むことで、鉄道のコンテナからトラックに乗せ換える時間やコストの削減にもつながっています。

ちなみに、一本の貨物コンテナで10トントラック65台分の貨物を運ぶことができます。
一度に多くの荷物を自社で運ぶ場合でも重宝するほか、複数の運送会社が共同で活用するコンテナとして契約し、コストを抑えることも可能です。

これらのメリットから、鉄道コンテナ輸送を利用することで、無理に長距離トラックを使用することなく長距離便を扱うことができるようになります。

※ただし到着時間に関しては、人身事故による遅延発生の可能性があることは考慮しなければならないため、注意が必要です。

おわりに

今回は、長距離輸送の新たな可能性として鉄道コンテナ輸送をご紹介しました。
長距離トラックのドライバーの労働環境は、まだまだ改善できているとは言えない状況です。
運送会社の中には、「仕事はあっても人材がいない」という状況で苦しんでいるところもたくさんあります。
そんな会社にとって、新たな道が開ければ幸いです。

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