乗用車に比べて長期間乗ることになるトラックも、用途の変更や経年劣化などによって、いつかは買い替えるときがやってきます。

そんなとき、それまで乗っていたトラックの保険はどうなるのでしょうか。
そのままでいいのでしょうか？それとも、新しい保険を契約し直すべきでしょうか？

今回は、トラックを買い替える際の保険についてご紹介します。

保険は自動では切り替わらない

自動車を買い替えたときには、自動的に新しい車に保険も切り替わると思う人もいるかもしれません。
しかし、それまで契約していた保険が新しい車に自動的に切り替わることはありません。

そのため、新しい車に保険を切り替えるための手続きが必要となります。

自賠責保険と任意保険で手続きの流れが違う

自動車の保険には、加入が義務付けられている自賠責保険と、その名の通り任意で加入できる任意保険の2つが存在します。
トラックを扱う会社であれば、どちらも加入していると考えられますが、買い替えの際に注意しなければならないのが、自賠責保険と任意保険では、買い替えの際に必要な手続きが異なる点です。

それぞれどのような手続きが必要になるのか、順に見ていきましょう。

自賠責保険

自賠責保険は全ての自動車に対して加入が義務付けられている保険です。未加入の車は車検に通らず、公道を走行することができません。
そのため、トラックを買い替えた際に、自賠責保険を新車に適用していなかった場合、その車両は車検を通ることができず、公道では走行できません。

自賠責保険を買い替えたトラックに適用するには、それまでに加入していたものとは別に、新規で自賠責保険に加入する必要があります。

加入している保険会社に

・新しい車両の車検証
・現在加入している自賠責保険証明書
・保険会社ごとに定められている必要書類

を提出し、自賠責保険の切り替えを行いましょう。

残りの期限分は還付される？

自賠責保険は、毎回の更新時に次の車検までの有効期限分の保険料をまとめて支払っています。
そのため、次の車検まで期間が残っている状態で保険の切り替えを行う場合、切り替えた時点で保険料が還付されるようになっています。
還付されるのは、保険の切り替え時点から保険の更新までに残った期間をもとに算出された金額です。

また、買い替えの際に還付金が現金として手元に戻ってくることはなく、売却時の金額に上乗せされることがほとんどです。
売却時は金額の内訳をしっかり確認しておきましょう。

ただし、保険料の還付は、保険の切り替えとは別に申し込んでおかないと受けられないので注意が必要です。

任意保険

任意保険は自動車を買い替える際、新しい車両を入手してから30日以内に「車両入替」の手続きを行うことが義務付けられています。
車両入替とはその名の通り、保険の対象となる車両を入れ替える手続きのことです。

自賠責保険と同時にまとめて切り替えることもできますが、保険会社やプラン、タイミングなどによっては、それぞれの手続きを個別に行わなければならないケースもあります。
買い替えを検討する際に、保険会社に連絡を入れておくと良いでしょう。

車両入替は納車前に手続きを済ませておくことをおすすめします。
任意保険は自賠責保険と異なり、未加入でも公道を走行することはできますが、車両入替の手続きが終わっていなければ、当然、新しい方の車には何の補償もついていません。
その状態で、万が一事故を起こしてしまった場合は、自賠責保険の補償のみで対応することになります。

乗車する予定の日が決まった時点で車両入替の手続きを行っておけば、乗車予定日が来たときに自動で切り替わります。

気を付けなければいけないのは、任意保険の場合、それまでセットできていた補償が、車両を切り替えることによってセットできなくなるケースがあることです。

車両入替の際には注意しましょう。

おわりに

今回は、トラックを買い替える際に注意しておきたい保険についてご紹介しました。
保険の切り替えをしっかりしていないと、事故の補償はおろか、まともに公道を走行することもできません。

買い替えの際には保険会社に素早く相談し、スムーズに新しい車両を迎えられるようにしましょう。