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トラックのエンジンがかからない⁉原因と対処法を徹底解剖

トラックに荷物を載せてさあ出発、というときにエンジンがかからない。
そうした経験はありませんか?
トラック運送の業界では、当たり前ですがエンジンがかからないとほとんどの仕事ができません。
自社のターミナルなら整備士に頼んで修理してもらったり、車両を乗り換えたりすることで対処できるかもしれませんが、出先ではそうもいかず、パニックになってしまうかもしれません。
そこで今回は、トラックのエンジンがかからない場合の主な原因と対処法をご紹介しますので、業務中などのタイミングでエンジンがかからなくなった際、落ち着いて対処するための参考にしてください。

エンジンがかからない原因と対処法とは

エンジンがかからない場合、さまざまな原因が考えられますが、大きな分類としてセルモーターが回る場合と回らない場合で分けることができますので、まずはキーを回してセルモーターが回るかどうかを確認しましょう。
キーを回した時に「キュルキュルキュル」という音がする場合は、セルモーターが回っていると判断できます。

※このとき、長時間連続でセルモーターを回し続けると、バッテリーの消耗が早まるため、注意が必要です。

セルモーターが回る場合

セルモーターが回る場合は、燃料の供給に関するトラブルや、外の気温などの外的要因によるトラブルが疑われます。

燃料の供給に関するトラブル

「セルモーターが回る=エンジンの点火装置が作動している」にもかかわらず、作動した点火装置に対し、点火に必要な燃料が送り込まれていないために、エンジンの始動ができなくなるというトラブルです。
燃料の供給に関するトラブルでは、「ガス欠」と「エア噛み」、「フィルターの詰まり・水の混入」が疑われます。

ガス欠

燃料そのものが足りなければ、当然ですがエンジンもかかりません。
ロードサービスに頼んで軽油を補充してもらうなどの対処が必要です。
※最近まで、携行缶に予備の燃料を入れるという対策をしているところもありましたが、2019年に起こった放火事件により、ガソリンスタンドから「携行缶への給油」を断られるケースが増えており、確実な方法とは言えなくなってきたので注意しましょう。

エア噛み

燃料が足りているにもかかわらず、エンジンがかからないときは、エア噛みの可能性があります。
エア噛みとは、燃料の供給パイプなどに空気が混入したせいで、燃料を点火装置まで送り届けられなくなるトラブルのことです。

燃料の供給パイプに空気が混入する例として、フィルターの交換時やガス欠などが挙げられます。
「最近フィルターを替えたりガス欠になったりしたことがある」という方は、エア噛みが起きている可能性があり、「エア抜き」を行うことでトラブルに対処できるかもしれません。
エア抜きとは、燃料パイプ内に燃料を送り込んで、パイプ内の空気をすべて取り除く作業です。
車種によってエア抜きの方法は異なるので、安全な場所でマニュアルに沿ってエア抜きを試してみて下さい。

フィルターの詰まり・水の混入

燃料フィルターが詰まっていたり、水が混入している場合も、エンジンがかかりにくくなります。
フィルターは本来、燃料に混入した不純物をろ過して取り除く役割があるのですが、目詰まりを起こしたり水が混入すると、燃料自体を通さなくなります。
結果、点火装置まで燃料が届かずにエンジンの始動ができなくなるのです。

フィルターの詰まりや水の混入の場合、主にフィルターの交換や、大掛かりになると燃料タンクの大掃除を行う場合もあります。
その場での対処は難しいので、ロードサービスに依頼するのが安全です。

外的要因に関するトラブル

外的要因に関するトラブルの代表例は、外気温の低さです。
外気温が低すぎると、エンジン内部にあるエンジンオイルが固まり、エンジン始動のために必要な電力が非常に多くなります。
外気温が低いとバッテリーも機能が落ちるため、あらかじめエンジンを温めておかないと始動できなくなります。

そこで、5分おきにエンジンの始動を試みてください。
一定の間隔をあけてエンジンを回すと、エンジン内部で熱が発生し、少しずつ温まってきます。
そして、エンジンの始動に十分な熱を得た状態になれば、無事にエンジンをかけることができるようになります。

セルモーターが回らない場合

セルモーターが回らない場合は、電気系統やセルモーターに関わるトラブルが疑われます。
バッテリーに問題があるケースと、セルモーターに問題があるケースの2つが主な原因とされています。

バッテリーに関するトラブル

よくあるのは「バッテリー上がり」というトラブルです。
高速道路上でロードサービスを依頼する時の原因として最も多いトラブルです。
一般の乗用車と同様、付近の車から電気を分けてもらい、エンジンを始動する「ジャンピングスタート」で応急処置ができますが、ひとつだけ注意が必要です。

トラックの場合、一般の乗用車と異なり、バッテリーの電圧が24Vとなっています。(一般の乗用車は12V)
トラックでジャンピングスタートを行うためには、同じ24Vのバッテリーを持つトラックに電気を分けてもらうように頼むか、電圧を変換する昇圧コンバーターを使用する必要があるので、注意しましょう。

セルモーターに関するトラブル

セルモーター自体が故障しているケースもあります。
セルモーターが故障した場合の応急処置としては、セルモーターを軽く叩くと良いでしょう。

まるで昔のテレビの直し方のような方法ですが、きちんと理由があります。
セルモーター内のマグネットに衝撃を与えることで、マグネットが飛び出してセルモーターがかかるようになるといわれています。

あくまで応急処置ですので、できるだけ早くセルモーターの交換が必要です。
業務が終了次第、交換の手続きを進めて、素早く交換できるようにしましょう。

 

いかがでしたか。
今回は、トラックのエンジンがかからなくなってしまった際の、原因と応急処置についてご紹介しました。
万が一、配送の途中などでエンジンが止まっても、焦らず、確実に対処することで、業務への影響も少なく済みます。
この記事が、その参考になれば幸いです。

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