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トラックと自転車で起きる事故!安全のために自転車の乗り方を見直そう

以前、トラックによる自転車の巻き込み事故は無くならないのか?最新の対策をご紹介という記事を書きましたが、巻き込み事故に限った話ではなく、トラックと自転車は大きな事故につながる可能性が高いです。

2019年の統計調査では、交通事故全体の中で自転車が関係するものは12.8%
そして自転車の死亡事故の9割は大型トラックの左折時に起きています

これらの事故の中には、トラック側に原因があるものもあれば、自転車側に原因がある場合もあります。

そこで今回は、自転車は道路上ではどのような扱いを受けているか、なぜ、トラックとの事故が起きてしまうのか、そして安全に自転車に乗るためにどのようなことに気をつければ良いかについてご紹介します。
トラックとの事故を回避するためにも、自転車が道路上ではどういう存在なのかを知り、安全に走行できるようにしましょう。

※もちろん、「トラックは悪くない」と言っているわけではありません。大前提として、トラック側がルールやマナーをしっかりと守っておく必要があります。

自転車は免許のいらない軽車両

現在、日本では自転車に乗るために免許は必要ありません。
車体を購入し、防犯登録をすればすぐにでも乗ることができるため、都市部から住宅街まで、あらゆる場所で手軽な移動手段として活躍しています。

ただし自転車は法律上では軽車両にあたり、バイクや原付などの二輪車と同じように扱われています。
道路交通法も二輪車と同じものが適用されます。

そのため、例えば自転車を飲酒運転した場合には捕まりますし、本来は車線の左側(つまり自動車と同じ方向)を走らなければいけません。

自転車とトラックは重大事故につながりやすい

自転車とトラックの間で起きる事故は、残念なことに重大事故へと発展しやすいです。
それは、トラックが乗用車に比べて大きく重たいため、自転車と衝突した際の衝撃が大きくなるからです。

一方で、そもそも自転車とトラックの構造上、事故そのものが起きやすいことも挙げられます。

自転車とトラックとの間で事故が起きやすい理由としては、

自転車側の要因

・自転車にはミラーや方向指示器など、公道を走るほかの二輪車が装備している安全装備がない。

・車両なのか歩行者なのかの線引きがあいまいで、歩行者感覚で車道に出てしまう。代表的なのは車道の右側を進行すること(本来は逆走扱いになる)。

・人や地域、道路の状況などによって歩道と車道を行ったり来たりして、トラックからは位置が確認しづらい。

・(電動アシストはあるものの)エンジンがないので走行中にふらつくことがあり、トラックからは動きが予測しづらい。

トラック側の要因

・特に大型トラックに顕著なのが、左側の死角が多く、左折時や車線変更時に飛び出してくる歩行者や自転車を確認しづらく、巻き込みやすい。

・前輪と後輪までの距離が長いので内輪差が生じやすく、右左折時に巻き込みやすい。

・重量が重いので乗用車に比べてブレーキが利きにくく、急な飛び出しに対して止まれないことがある。

・車体が大きいので狭い道だと幅寄せした状態になりやすい。

などが挙げられます。

トラック側が注意しておかなければいけないポイントに関しては、上述の記事でご紹介しましたので、ここからは自転車側がトラックとの事故に巻き込まれないように注意しておくべきポイントについてご紹介します。

自転車がトラックとの事故に巻き込まれないために押さえておくべきポイント

自転車が安全に走行するために押さえておくべきポイントは大きく2つあります。

1つ目は、歩道と車道の出入りについてです。


歩道と車道の間を頻繁に行き来することは、トラックにとって何度も飛び出してきているのとほとんど同じです。
特に、歩道と車道の間に街路樹などが植えられている場合、トラックからは歩道側にいる自転車の存在がほぼ見えないため大変危険です。

そのため、歩道から車道に出るときは、できるだけ一度停車して後方確認した上で移動するようにしてください。

また、歩道の場合は道路の右側を歩いていても問題ありませんが、車道に入って右側を走行すると、トラックにとっては前方から自転車が逆走してくる状態になります。
そこで自転車がふらついたりすると、トラックは回避が難しく非常に危険なので、道路の右側を走行するのはやめましょう。

 

2つ目は交通ルールを守ることです。

自転車は軽車両なので、道路交通法などの交通ルールが適用されます。
飲酒運転ながら運転などの違反行為が取り締まられているのはもちろんですが、意外と見落としやすいのが交通標識です。

「止まれ」や「一方通行」、「スピード制限」など、「自転車を除く」と書かれたもの以外のすべての標識が自転車にも適用されます。

住宅街などで起こりがちなのが、一方のみ一時停止となっている交差点で、自転車が一時停止をせずに猛スピードで飛び出して事故が起きるケースです。
ぶつかってきた自動車側の確認不足という面も確かにありますが、自転車が交通ルールを守らなかった結果起きる事故であり、場合によっては自転車側の過失となることもあります。

実際に、2018年に徳島県で起きた、赤信号に進入した自転車と青信号を走行していたトラックが衝突し、自転車に乗っていた女性が死亡した事故では、トラックのドライバーには過失が認められず、無罪判決となりました。
この事故では、赤信号で侵入してくる自転車をトラックのドライバーが予見するのが非常に困難で、責任を問うのは酷だと判断されました。

ここで重要なのは、たとえ自転車と自動車との間で起きた事故であっても、自転車が交通ルールを守らないことによって自動車が事故を回避できない場合には、自転車側の過失になると裁判によって証明されたことです。
このように、自転車が「車両」として責任を負い、交通ルールを守る必要があることを理解しておかなければ、今後も事故が減ることはないでしょう。

おわりに

今回は、自転車とトラックとの間で事故が起きやすい原因と、その対策としてどんなことができるかについてご紹介しました。
繰り返しますが、この記事は「トラックに非がない」と言っているわけではなく、トラックと自転車、双方に注意するべき点があり、それぞれが正しく注意することで事故を減らせるという趣旨のものです。
何よりも自分が安全に過ごせるよう、今回ご紹介した内容を参考にして自転車で移動しましょう。

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