2019年も終わりが近づき、仕事納めをする所も増えてきました。
そんな中で、運送会社にとって悩みのタネになるのが年末年始の大渋滞です。
今回は、渋滞が起きる原因と、その対処法についてご紹介します。
目次
渋滞はなぜ起こる?
車を運転していると、渋滞につかまったというのは、トラックに限らず、ドライバーならだれもが一度は経験があるのではないでしょうか。
あるいは、気づかないうちに渋滞の先頭になっていたという経験があるのではないでしょうか。
しかし、誰も渋滞を起こそうとして渋滞を引き起こしているわけではありません。
それでは、自動車の渋滞はなぜ起きるのでしょうか。
渋滞の原因は3種類
渋滞は大きく分けて3種類の原因によって発生します。
ひとつは「工事による渋滞」、ひとつは「事故による渋滞」、そして「自然渋滞」です。
それぞれ見ていきましょう。
工事による渋滞
道路工事が行われている場合、工事中の車線はふさがれて通行できなくなります。
そのため、道路工事の現場周辺では車線が減少し、交通の流れが滞り、渋滞につながります。
工事による渋滞は、道路工事情報などを確認しておくことで対策できます。
自治体のWEBサイトなどで交通規制の状況を確認することができますので、出発前に走行予定のルート上にある交通規制の情報を確認しましょう。
事故による渋滞
事故で渋滞している場合は対処が非常に難しいです。
というのも、事故はいつ、どこで起きるかわからないからです。
出発前に事故が起きている場合は規制情報を参照することで対策できますが、事故の場合は出発した後に発生することの方が多く、事前の対策が難しいです。
そのうえ、事故の程度によっては迂回路が整わないままに通行止めになるケースもあります。
現状、事故による渋滞にスムーズに対応できる方法は、ほとんどありません。
自然渋滞
自然渋滞とは、工事や事故など、特殊な状況になっていない自然な交通状況の中で起きる渋滞のことです。
渋滞が起こる原因の大半はこのタイプだと言われています。
一般道と高速道路で起きる理由が異なります。
自然渋滞は主に高速道路で起こるので、まずは高速道路で起きるケースについてご紹介します。
高速道路の場合、自然渋滞が起きる原因は、無意識に先頭の車がスピードを落としていることにあります。
特に多いのは、下り坂から上り坂に切り替わる「サグ」と呼ばれる場所です。
車がサグに差しかかると、坂の傾斜によってドライバーも気づかないうちにスピードが落ちます。
すると、後続の車は前の車がスピードを落としたので、それに対応しようとしてスピードを落とします。
その後ろの車がスピードを落とし、さらに後ろの車も……と続いていき、車線が詰まって渋滞になります。
また、追い越し車線で前方を走っている車に追いついた場合も、渋滞が起きやすくなります。
この場合に多いのが前方の大型トラックに追いつくケースです。
以前の記事でご紹介しましたが、大型トラックは事故防止のため、時速90km以上出せないようにリミッターが取り付けられています。
そのため、大型トラックが追い越しを行っている最中に、後方の車に追い付かれてしまったということがよくあります。
【関連記事:大型トラックが高速道路を走る時のポイント】
このタイプの渋滞の特徴として、先頭の車がスピードを上げると、その場所から順に渋滞が解消していくので、途中まで延々と続くかのような渋滞だったのが、いきなりスムーズに進めることが挙げられます。
後ろの方の車では、前で何が起きているかわからないまま、いつの間にか渋滞を抜けていたというケースも少なくありません。
サグや上り坂などのほか、トラックの後ろ、インターチェンジやパーキングエリアの周辺など、走行中にスピードを落としがちな場所で多く起こります。
高速道路で渋滞を起こさないようにするための対策は、極力スピードを一定に維持することです。
特にトラックの場合、一度スピードを落としてしまうと加速するまでに時間がかかるため、できるだけスピードを維持することが大切です。
一般道の場合、信号待ちの間隔が交通量と見合っていないことが最大の原因とされています。
地域によっては数十メートル進むごとに信号があったりしますが、信号の変わる間隔に対して交通量が多すぎる場合、車がどんどん信号の所で詰まっていくことで渋滞につながります。
一般道でできる対策があるとするならば、迂回路を把握しておくことでしょう。
しかし、迂回路の把握は土地勘がないと難しいこともあるため、一般道での渋滞に対しては、事前にある程度計算した上でのルート管理が大切になります。
一般道の渋滞は、カーナビで予測することも可能なので、ルート取りの際に参考にしながら時間を調節して運転しましょう。
終わりに
今回は、渋滞についてご紹介しました。
渋滞は、トラックだけでなく乗用車のドライバーにとっても無関係ではありません。
それぞれのドライバーが十分な対策をすれば、少なくとも高速道路における自然渋滞については減少していくので、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。