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「ダブル連結トラック」の特徴とは?運転に必要な資格は?

以前、「2019年1月に解禁!ダブル連結トラックとは?」という記事でご紹介した「ダブル連結トラック」。

2019年1月に全長25mの大型のものが解禁され、各地の高速道路で走行可能になったことなどから、導入する企業も増えてきました。
今回は、ダブル連結トラックの特徴や、運転に必要な資格、入手方法などをご紹介します。

ダブル連結トラックとは?

ダブル連結トラックとは、大型トラックの荷台の後ろにトレーラーの荷台部分をつなげることで、1台で2台分の荷物が運べるようになったトラックのことです。
2017年から安全性や輸送効率、駐車スペースの確保、ドライバーへの負担など、さまざまな課題をクリアするために実験や調査、環境の整備が行われており、2019年1月に導入が解禁されました。

もともと「フルトレーラー」という形で、大型トラックの荷台の後ろにトレーラーを装着することはありましたが、車体の全長は21メートルまでと決められていたため、後ろに装着されるトレーラーは短いものでした。
それが今回、規制緩和によって全長25メートルの車両まで使用可能になったことで、一般的な大型トラックの荷台とほぼ同じ大きさのトレーラーを、トラックの後ろに取り付けられるようになりました。

1台の車体で大型トラック2台分のはたらきをするハイスペックな車両です。

ダブル連結トラックの導入で生まれた変化

ダブル連結トラックが導入されたことで、さまざまな変化が起こっています。

共同輸送の実現

ヤマト運輸、日本通運、西濃運輸、日本郵便の宅配大手4社は、ダブル連結トラックによる「共同輸送」を行っています。
これは、ヤマト運輸のトレーラーを、ヤマト以外の3社の大型トラックとつなぐことで、より効率的に荷物を運ぶことができる仕組みです。
年間で216.5トンのCO2削減や、運転時間9157時間の削減が見込めるとして、2019年3月から実施されています。

中継輸送の増加

中継輸送とは、2カ所の物流拠点からそれぞれ1台ずつトラックが出発し、途中のサービスエリアやパーキングエリアなどに設けられた中継拠点で、トラックを交換してドライバーは元の拠点に戻る方式です。

この方式では、ドライバーは出発した拠点に戻ってくるため、その日のうちに帰宅できるケースが多く、ドライバーの働き方を応援し、人材の確保が容易になります。
一方で、これまでは交代のためのスペースの確保など、コスト面でハードルが高く、実施している運送会社は多くありませんでした。

このコスト問題が、ダブル連結トラックの導入による輸送効率アップなどでカバーできると仮定し、ダブル連結トラックと中継輸送を併用した実験も進められています。

すでに、ダブル連結トラックとともに中継輸送を導入し、ドライバー一人ひとりの働き方をサポートしている会社もあります。

駐車スペースの整備・拡充

一部のサービスエリアやパーキングエリアでは、ダブル連結トラックが停車することを想定した対策を行っています。
例えば、従来の全長21メートルの車両に加えて、全長25メートルの車両が停まれるようにスペースの整備を行ったり、中継輸送のために新たなスペースを用意したりしています。

ダブル連結トラックを運転するために必要な資格と経験

さて、2020年1月現在、ダブル連結トラックを運転するには、大きく3つの条件があります。

直近5年以上の大型トラック運転の経験

大型トラックやトレーラー以上に長く大きいダブル連結トラックは、操作の感覚も通常の大型トラックやトレーラーとは異なります。

そのため、ダブル連結トラックの運転には、十分な知識と技術が必要になります。
それを満たす条件として、直近5年以上、大型トラックを運転し続けた経験を持っていることが挙げられます。

逆に言うと、最低でもこれくらいの経験を持っていなければ、ダブル連結トラックを安全に運転できないと考えられます。

けん引免許

ダブル連結トラックは、トラックの後ろにトレーラーが取り付けられた「けん引車両」です。
そのため、ダブル連結トラックの運転にはけん引免許が必要になります。

2時間以上の訓練の受講

最低2時間以上、ダブル連結トラックを運転するための訓練を受講しなければ、ダブル連結トラックの運転はできません。
外部から訓練を担当する人を呼んだり、自社内で担当者を抱えるケースもあります。

これら3つの条件をクリアして初めて、ダブル連結トラックを運転することが可能になります。

ダブル連結トラックを導入するには

ダブル連結トラックは「特殊車両」に分類されています。
そのため、ダブル連結トラックの導入には「特殊車両通行許可申請」が必要となります。
申請は国土交通省の申請事務取扱窓口で書類を作成できるほか、オンラインでの申請も可能です。

おわりに

今回は、本格的に導入がスタートしたダブル連結トラックについてご紹介しました。
ダブル連結トラックは輸送効率の面でも、ドライバーの働き方の面でも、運送業界の今後を左右する重要なものです。
新しい技術や制度など、今後の動向に注目です。

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