トラクタ&トレ―ラーはけん引自動車と呼ばれる貨物自動車で、動力部分と荷台部分が分かれている車両です。
動力部は「トラクターヘッド」と呼ばれ、荷台の「トレーラー」部分を付け替えることで状況に応じた活躍をすることができる車両です。
※「トレーラーヘッド」「トラクタ」などの呼び方をされることがあり、全て同じ車両を指す言葉ですが、今回は便宜上「トラクターヘッド」という呼び方で統一させていただきます。
今回は、大量輸送の要ともいえるトラクタ&トレーラーの「トラクターヘッド」についてご紹介していきます。
目次
トラクターヘッドってどんな車?
トラクターヘッドは、トラクタ&トレーラーを構成する車両で、自分自身が動力を持ち、後ろのトレーラー部分を引っ張る「けん引車」と呼ばれる車両です。
日本で主に活躍している「セミトレーラー」の場合、トラクターヘッド部分には荷台が付いておらず、荷物を積載することができないため、トラクターヘッド単体では貨物車として意味をなしません。
荷物を積載して運ぶ機能を「トレーラー」部分に任せているため、トレーラー部分の種類に応じてさまざまな荷物を運搬することができるので、トレーラーがあるところであれば運搬効率は非常に高く、大きな活躍が見込めるでしょう。
特に活躍の場として目覚ましいのは長距離輸送の現場です。
一度の運送でより多くの物資を運搬することが運送効率に大きな影響を与える長距離輸送の業界では、いわゆる大型トラック以上の量のものを運ぶことができるトラクタ&トレーラーは心強い戦力といえます。
また、「行き」と「帰り」で荷物の積み降ろしの手間が必要なく、既に荷物が載っているトレーラー部分に付け替えるだけですぐに出発できることからも、移動に大半の時間を使う長距離輸送向きといえるでしょう。
ちなみに、トラクタ&トレーラーを運転する際には、「けん引免許」が必要ですが、「トラクターヘッドのみ」で運転する場合にはけん引免許は必要なく、トラクターヘッドの車両総重量に応じた自動車の運転免許のみで運転することができます。
(よくある誤解なのですが「トラクターヘッドのみで運転する場合なら普通免許でも運転できる」は間違いであるといえます。あくまで「けん引免許」が不要になるだけなので、車体に合わせた免許が必要であり、トラクターヘッドの場合は車両総重量が大きいので少なくとも中型免許以上は必要になるでしょう。)
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トラクターヘッドを売却する際の2つのポイント
さて、ここまでトラクターヘッドとはどういう車か、についてご紹介してきました。
ここからはトラクターヘッドを売却しようと思った際に、高額買取につながる2つのポイントをご紹介していきます。
トラック専門の買取業者を選びましょう
トラクターヘッドは、トラクタ&トレーラーの動力部分です。
基本的には中型以上のサイズの車両で、点検や整備をするにもそれなりの設備や技術が必要になります。
そのため、大型車両にも対応できる専門の整備士や設備を整えている買取業者を選ばなければ、売却金額の減額や、買取不可でこちらから料金を支払って処分してもらわなくてはなりません。
買取業者をしっかりと選ぶことは、トラクターヘッドを売却しようとするなら必須です。
買取業者を選ぶ際のポイントとして大切なことは、トラック専門の買取業者の中でも、大型の車体に対応している買取業者を選び、できるなら買取の査定をいくつかの買取業者に依頼して、査定結果を比較してみることです。
トラックの買取業界というのは不思議なもので、車体ごとの明確な「買取相場」がありません。
そのため、買取業者ごとに査定基準が異なり、同じ車両を査定したにもかかわらず全く異なる査定結果になることも少なくないのです。
「自分が査定してもらった車両の金額が適正かどうか」ということは、1社の買取業者に査定を出してもらっただけではわかりません。
そこで複数の、できれば3社以上の買取業者に査定の依頼をすることによって、返ってきた査定の結果を見比べて、一番良い条件のところと最終的な交渉をしましょう。
車両を綺麗に整備・清掃しましょう
トラクターヘッドは、移動のための動力を持たないトレーラーをけん引するために、パワフルで頑丈に設計されています。
しかし、整備や清掃が行き届いていないとすぐに車体が消耗してしまいます。当然車体の寿命も短くなりますし、作業中に不具合が出やすくなってしまいます。
さらに、売却の際にもきちんと清掃が行き届いたトラクターヘッドと、清掃があまり行き届いていないトラクターヘッドで比べたときには、売却額に大きな差が出ることもあります。
だからこそしっかりと整備や清掃をしておくことで長く乗れるように、そして高額で売却できるようにしましょう。
いかがでしたか?
今回はトラクターヘッドについてご紹介してきました。
売却の際のポイントも含め、せっかくの車体ですからより高額で売却できるようにしましょう。
理想的な形で手放せるように願っています。