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「はい作業主任者」の資格って何?どうやって取得するの?

倉庫や作業現場などで、段ボールや木材、米袋などが規則正しく積まれているのを見たことはありませんか?
それらの荷物を積んだり下ろしたりする作業のことをはい作業と言います。

はい作業を行うために重要な資格が、はい作業主任者の資格です。
はい作業主任者の資格所有者を現場に1人以上置いておかなければ、その現場でのはい作業を行うことはできません。

はい作業主任者とはどのような資格なのでしょうか。

今回は、はい作業主任者の資格とはどのようなものか、どうすれば取得できるのかについてご紹介します。

はい作業とはどんな作業?

はい作業とは、「はい」と呼ばれる荷物を、2メートル以上の高さに積み上げたり下ろしたりする作業のことを指します。
はいには箱や袋、俵といった入れ物で梱包されたものや、木材などが当てはまります。
※入れ物に入っていない小麦や米、鉱石などの粒の場合は、はいには含まれません。

積み方の条件は特になく、人力で行うこともあれば、フォークリフトやクレーンなどの機械を使うこともあります。

はいを積み上げる作業のことを「はい付け」、積まれた状態から下ろすことを「はいくずし」と言います。

はい作業主任者の資格とは?

はい作業は重量のある荷物を高く積み上げることから、事故のリスクが非常に高い作業です。
荷崩れによる荷物の落下事故や、はいの上で作業している際の転落事故、機械を使っての作業中に機械からはいが落下する事故など、多くの危険をはらんでいます。

可能な限り事故のリスクを減らして安全に作業するためには、十分な知識や技能、経験によって現場の安全管理を徹底することが重要です。
そのため、はい作業を行う現場には、はい作業主任者の資格を持った人を最低1人以上置いて、安全管理をさせなければなりません。

第十四条 事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
(統括安全衛生責任者)

引用:e-GOV ウェブサイト【労働安全衛生法】https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=347AC0000000057#72※新しいタブで開きます

具体的には、はい作業主任者は以下の業務を行います。

・作業の指揮、管理
・使用する器具や工具の点検、管理
・はい作業を行う周辺を通行する人への安全確保や、適切な行動の指示
・作業前に、荷崩れなどの危険が無いか確認
・はいの上に登って作業する場合に、安全に昇降するための装置を準備し、保護帽を正しく被っているかどうか確認

はい作業主任者の資格はどうやって取得する?

はい作業を安全に行う上で必須のはい作業主任者ですが、どうすればなれるのでしょうか。
ここからは、はい作業主任者の資格を取得する方法についてご紹介します。

取得には条件がある

はい作業主任者になるには、後述する試験に合格する必要がありますが、試験を受けるために2つの条件をクリアしておかなければいけません。

1つ目が、満21歳以上であること。
2つ目が、はい付けもしくははいくずしの実務経験が3年以上あることです。※事業者による業務経験の証明が必要になるケースもあります。

これら2つの条件をクリアしていない場合、試験自体を受けることができないので、これからはい作業主任者になろうと考えている方は要注意です。

特にポイントとなるのが、2つ目の実務経験3年以上という点。
仕事を始めてから3年間は、はい作業主任者になることができないので、作業に使用するフォークリフトやクレーンなどの資格を取得したり、社内の他の業務を覚えたりするなどの方法でキャリアアップを図ると良いでしょう。

はい作業主任者技能講習を受ける

上の条件を満たした人は、はい作業主任者技能講習を受けられるようになります。
全国各地の教習所で、はいに関する基礎知識や人力・機械を使用したはい作業に関する講習などを受けます。

はい作業者技能講習規程で定められている講習日程は以下の通りです。

・はいに関する知識(3時間)
人力によるはい付け または はいくずしの作業に関する知識(5時間)
・機械などによるはい付け または はいくずしに必要な機械荷役に関する知識(3時間)
・関係法令(1時間)
修了試験(筆記)

修了試験を合格すれば、はい作業主任者になることができます。

おわりに

はい作業は、運送や土木、建設など、多くの荷物を扱うあらゆる業界で必要な作業です。
はい作業をこれから取り入れようとしている事業者や、はい作業主任者を目指そうと考えている人の参考になれば幸いです。

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