事業を拡大する、急な仕事が入った、スタッフが増えた、車両の寿命が来て入れ替えたい、など、トラックや重機は状況に応じて台数をそろえたり、必要な装備が搭載されているものを準備したり、何かと不足が出てきて困ることが少なくないツールです。
そんな時の選択肢としてどのようなものがあるでしょうか?
レンタル会社から一時的に借りる場合もあるでしょう。思い切って車両を購入する場合もあるかもしれません。
今回は、「車両が必要になった場合」の選択肢を、状況別におすすめしていきます。
目次
急ぎの案件や専門性が高い車両の入手には「レンタル」がおすすめ
急な案件や、専門性の高い業務をこなす車両を用意しなければならない場合は「レンタル」をお勧めします。
その理由は、急な案件や専門性の高い業務の場合「長期的にその車両が必要になるかはわからない」けれど、「短期間であれば支払ったレンタル料に見合う様々なバリエーションの車両が準備できる」からです。
また、各レンタル会社で貸し出す車両に保険をかけて万が一のトラブルの補償をしていたり、きちんと定期的なメンテナンスがされていたり、希望に応じてオプションパーツを装備できるところもあるので、その時の状況に応じて柔軟に対応できることが魅力です。
レンタル車両は比較的年式が新しいものも多く、メンテナンスも行き届いているため、ほとんど新車と変わらないレベルの性能を持っていることが多い点も見逃せません。
また、常に保有しておくものではないため、車検やメンテナンス、保険手続きといった管理が必要なく、レンタル期間中以外は維持管理のためのコストや手間がかからなくて済むのも大きなメリットです。
デメリットとしては、ある程度以上長期間になると車両の購入をした方がコストがかからない点と、そうは言ってもレンタル品のため自分が借りる前と借りた後には別の人が運転することを考慮しなくてはならないので気を使う、という点があげられます。
必要な時に必要な期間だけ動かすことができるため、追加の車両としてだけではなく、トラックを車検に出す時の代車として借りるなど幅広く対応できるので、緊急性の高い状況におすすめです。
長期的な運用を検討しているのなら「新車購入」がおすすめ
トラックの入手方法として最も分かりやすい方法が、メーカーやディーラーで新車を購入する、という選択肢かと思います。
長い期間運転していくことを考えるのであれば、新車の購入は十分検討できます。
その理由は、購入時点で最先端の安全性能や快適に運転するための技術の詰まった車両を入手でき、トラックレンタルと比べると返却の必要がないのでドライバー好みにカスタムしやすいということ。
長期的な運用になると、どうしてもドライバーの負担が大きくなりがちです。新車なら快適性能や安全性能といったドライバーへの負担を抑えるための工夫をされていますし、自分好みにカスタムしても誰の目を気にする必要もありません。
長く乗ることで愛着もわいてくると思います。長期運用を検討していたり、車両の買い替えなどをする場合は新車購入も検討してみて下さい。
ただし、こちらもデメリットがあります。
ずっと車両を保有し続けていくため、メンテナンス費用や車検の費用が掛かってくるほか、仕事で使っていない=利益を出していないと、その期間はただの置物になってしまうので維持費だけがかかってしまう状態になることです。
また、購入を決めてから実際に納車されて運転できるようになるまでの期間が長いため、急な案件に対応しづらく、納車までの間の計画をしっかりと立てておかないとリスクが大きくなります。あくまで普段使っていくための車両として入手・運用するべきでしょう。
逆に言えば、長期的な計画が既にあったり、これからの事業の見通しがある程度ついていて余裕をもって準備ができる環境の方にお勧めです。
短期~中期的な運用なら「中古車購入」も選択肢の一つ
トラックの入手方法の中でも短期~中期的な運用を目指すのであれば「中古車購入」も選択肢に入ります。
基本的なメリットやデメリットは新車購入と似ている部分が多いのですが、大きく違うのが「金額」と「納品」の部分です。
新車の購入と比較すると、メーカーに依頼して車体や架装などをカスタマイズしていくわけではなく、既に中古として出来上がっている車両を見つける方法なため、必要な車両が見つからなければ手に入れることができない、というデメリットと、見つけてしまえばすでに組みあがっているものを購入するため納期が非常に早くなる、というメリットがそれぞれあります。
また、購入時の金額は当然中古車購入の方が安くなりますが、年式が古くある程度はすでに走行もしているため、車検などの費用が新車よりも高額になりがちな他、メンテナンスの頻度も多めにしておかないと、いざという時に故障が起きてしまうリスクが新車に比べて高いこと等、維持管理の面では新車に比べて高コストになってしまいやすいという恐れがあり、一長一短です。
そして、やはり自分以外の誰かが乗っていた車、ということもあり金額面以外でも少しハードルが高い選択肢になっています。
ある程度短期~中期で運用して、必要に応じて乗り換えていくことで、購入費、維持管理費を押さえていく方法もあります。
事業の転換期を迎えて、ある程度安価でありながらも常用の車両として1台欲しい場合にはおすすめな選択肢です。
今回は状況に応じた車両入手の代表的な選択肢を3つご紹介しました。
それぞれメリット・デメリットがあり、使い分けていくだけではなく組み合わせていくことによっても、対応できることが多くなります。
それぞれの長所と短所を把握して一番いい車両を手に入れましょう。