1.5トントラックは、2トントラックよりもさらに小型のトラックです。
2017年に施行された新しい免許制度とも密接な関わりがあります。
そこで今回は、業務用トラックの中では特に小さめな1.5トントラックについて、特徴や運用時の注意点などをご紹介していきます。
目次
1.5トントラックとは
1.5トントラックとは、車体の最大積載量が1.5トンのトラックで、小型トラックの1つです。
各トラックメーカーの小型トラックの中で、1.5トンモデルとして、総重量を軽くしたものが販売されています。
車体によっては普通自動車免許で運転できるものもあり、取り扱いやすさはトラックの中でも随一と言えるのではないでしょうか。
1.5トントラックの特徴
1.5トントラックは、車体の最大積載量が1.5トン程度のトラックです。
トラックの中でも特に小型な車体なので、新人トラックドライバーの入門車としても取り扱いやすく、価格帯も他のトラックに比べて安価なことから、手軽に導入できる車体の1台として最適です。
最大積載量が1.5トンなので、以前は普通免許でも運転することができましたが、2017年に施行された新しい免許制度では、運転することができない車種も出てきました。
※2017年に施行された運転免許制度では、普通免許で運転できるのは「車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満」と定められています。
このうち、最大積載量についてはクリアしているのですが、問題は「車両総重量」の基準をクリアしているかどうかです。
1.5トンの仕様になっているトラックの中で、例えばいすゞの「エルフ」や三菱ふそうの「キャンター」は全ての1.5トンモデルで車両総重量3.5トンを超えているので、新しい普通免許で運転することはできませんが、トヨタの「ダイナカーゴ」の1トンシリーズ、最大積載量1.5トンモデルは、総重量が3.5トン以内に収まるように作られているため、普通免許でも運転することが可能です。
また、2017年の3月までの時点で、既に運転免許を取得した方については、これまでどおり普通免許でも運転することができます。
このように、多少の条件があるものの、普通免許でも運転できる1.5トントラックは、多くの現場で人気の高いトラックです。
1.5トントラックをレンタルする時には気を付けましょう
上述の運転免許と車両総重量の問題から、1.5トンのトラックをレンタルするときには気を付けたほうが良いでしょう。
レンタル会社が保有している車体の車両総重量を、きちんと確認してから借りないと、ドライバーが新しい普通免許しか持っていない場合に運転できない恐れがあります。
普通免許で運転できる車両かどうか、1.5トントラックをレンタルするときには必ず確認しましょう。
1.5トントラックが活躍する場所とは?
1.5トントラックの意外と重要な特徴の1つが、駐車場を選ばなくてすむことです。
基本的にトラックは、その車体の大きさから、コンビニやサービスエリアなどでも、停めるところに非常に困る自動車です。
高速道路などのサービスエリアやパーキングエリアなどでは、トラックと乗用車で駐車スペースが分けられるのを見たことがあるでしょう。
コンビニは、町中などで店舗規模が小さいところだと、トラックのような貨物車を1台から2台停められるかどうか、というところも多いです。
コンビニに商品を卸している配送のトラックが停まってしまうと、2トン以上のトラックでは停まれる場所がないというケースも少なくありません。
こうした時に、1.5トントラックであれば、駐車スペースを無理に選ばず、空いているスペースに入ることが可能です。
特に町中などの駐車スペースに余裕が生まれにくい場所に向かう際には、1.5トントラックは貨物用の車両でありながら普通車のスペースに入れる車両として、活躍が期待できます。
業界としては、小口の引越しや不用品回収など、特殊な運転免許を使わなくて済むようなところが多いです。
特に不用品回収の業界は、向かう先が都心のビル群などのケースもあり、1.5トントラックが活躍しやすい業界だといえます。
1.5トントラックは中古車でも大人気
さて、実は1.5トントラックは中古車でも大人気です。
その理由は、値段が安価なことに加え、これまでにご紹介した通り普通免許でも運転できることがあげられます。
特に、2017年3月以降に普通免許を取得した人にとっては、2トントラックを運転することができなくなっていることから、1.5トントラックの需要が高まってきています。
あらゆる中古トラックの中でも特に安価な部類に入るので、比較的手軽に入手できますが、中古車で購入するときにもレンタルと同様の注意が必要です。
ドライバーが新しい普通免許しか持っていない場合には、1.5トントラックの購入時に、中古トラックの販売店に普通免許で運転できる車体があるかどうかをしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
いかがでしたか?
今回は、1.5トントラックについてご紹介しました。
最大積載量が1.5トンだからこその特徴やメリットもあれば、注意するべきポイントもあります。
それらをしっかりと把握して、使用する際に一番良い条件の車両を運用できるようにしましょう。