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雪道を走るトラックが立ち往生!大事故につながる前に対策を!

2020年は暖冬と言われ、2月に入ってようやく初雪を見る地域も多いようです。
あまり雪が降る年ではないとは言っても油断は禁物。

冬場の道路では、路面の凍結ホワイトアウトなど、さまざまな危険と隣り合わせにあることを忘れてはいけません。
これらは走行中に起こることの多い危険ですが、雪道では走行中だけではなく、事故や渋滞などで立ち往生した時にも、ドライバーに危険が迫ることはあります。

そこで今回は、冬の雪道でトラックが立ち往生してしまった際のリスクと、その対策についてご紹介します。

冬場は道路上で立ち往生することが増える

冬場は、降雪による通行止めや事故の影響で道路を通過できなくなったり、安全運転のためスピードを落とす車が多くなって渋滞が発生したりすることから、道路上で立ち往生することが増加する季節です。
また、雪が大量に積もっている道路では、大型トラックなどが抜け出せずに立ち往生するケースもあります。

雪道で立ち往生するとこんなトラブルを引き起こすことに

雪道で立ち往生した場合、次のようなリスクやトラブルにつながっていきます。

燃料切れ

雪道に詳しいドライバーなら、立ち往生のリスクも考えて十分な量の燃料を用意していますが、雪道経験の浅いドライバーの場合、少ない燃料で出発し、立ち往生している途中に燃料が無くなるというケースがあります。
その多くは一般のドライバーですが、例えば、長距離ドライバーであまり雪の積もる地域に向かった経験がない人の場合、プロのドライバーでも燃料切れを起こす可能性はあります。

生理現象

長時間車内で過ごしていると、空腹やトイレなどの生理現象に見舞われることもあります。
多少の時間なら我慢もできるでしょうが、ほとんどの場合、立ち往生してから抜け出せるようになるまでどれくらいかかるのかは分からず、つらい思いをすることになります。

また、トイレを我慢するために水分の補給をしないことで、脱水症状や後述するエコノミークラス症候群につながる可能性も増します。

エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群とは、長時間座ったまま過ごすことで血の流れが悪くなり、足元に血液が溜まって血栓(血のかたまり)が生まれて、何かの拍子に血栓が血管からはがれて肺に入ることで、息苦しさや胸の痛み、呼吸困難などを引き起こす病気のことです。
命にもかかわる重大な病気であり、長時間運転席で座ったまま運転するトラックのドライバーにとって、身近な危険のひとつです。

また、エコノミークラス症候群は特に渋滞での立ち往生で起こりやすいとも言われています。
渋滞によって引き起こされる立ち往生では、少しずつ動く車の流れに対応しなければならず、なかなか気を抜けるタイミングがないため、運転席でじっと過ごしがちになり、エコノミークラス症候群のリスクも高まります。

一酸化炭素中毒

雪道で立ち往生した時に一番怖いのが一酸化炭素中毒です。

なぜ一酸化炭素中毒になるのでしょうか。
その原因は、排気ガスにあります。

自動車から排出される排気ガスは、一酸化炭素などを大量に含んでいます。

雪道で立ち往生していると起こる可能性が高いのが、排気口が雪で埋まってしまうことです。
すると、車外へ排出されるはずだった排気ガスが車内に逆戻りし、充満した排気ガスに含まれる一酸化炭素によって中毒となります。

毎年、立ち往生した車による一酸化炭素中毒の事故が発生し、中には命を落とす人もいます。

雪道での立ち往生に備えよう

さて、ここまでは雪道で立ち往生した時に起こるトラブルにはどのようなものがあるのかご紹介しました。
ここからは、雪道で立ち往生してしまった時に備えて、どのようなものを用意しておくと良いか、実際に立ち往生してしまった時にどのような対処をすればよいかについてご紹介します。

雪道での立ち往生対策~準備編~

まずは、立ち往生してしまうことを想定して、雪道に向かう際にどのようなものを準備しておくと良いのかをご紹介します。

保存のきく携帯食

雪道では数時間、場合によっては一日単位で立ち往生するような状況に陥ることもあります。
そんな時、手軽に口にできるクッキーなど、空腹を紛らわすことができるものを用意しておくと良いでしょう。

できるだけ保存のきくものを、冬の初めに購入しておくことで万が一の備えになります。

携帯トイレ

携帯トイレは緊急時に使用できるトイレで、使用後にごみとして処分できるつくりになっています。
万が一の時のため、車内に備え付けておきましょう。

除雪用スコップ

雪の降りしきる中で立ち往生して、車を動かさずにいると、しだいに雪が積もって車体を覆い始めます。

ある程度積もると、排気口を覆い、排気ガスが逆流する恐れがあります。
また、大型トラックでは少ないものの、自動車のドアの周りを雪が覆ってしまい、脱出することができなくなるケースもあります。
そうした状況に備え、除雪用のスコップを常備しておき、ある程度積もり始めたところで除雪できるようにしておくと良いでしょう。

防寒セット

排気ガスによる一酸化炭素中毒は、エンジンをかけっ放しにしている時に起こります。
そのため、特に危険なのが、長時間動けなくなることがわかって仮眠をとる時に、エンジンをかけっ放しにしていて排気口が雪でふさがり、一酸化炭素中毒に陥るケースです。
暖かい毛布などの防寒セットを事前に用意しておいて、エンジンを止めても問題なく十分な休息がとれるようにしておきましょう。

携帯型バッテリー

一番用意しておきたいアイテムが、持ち運べるタイプのバッテリーです。

上述した通り、エンジンをかけっ放しにしていると、燃料が切れる恐れや一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
携帯型のバッテリーがあれば、エンジンを止めた状態でも電化製品を使えるようになります。

電気ケトルを使って温かいカップラーメンを食べられたり、防寒セットに電気毛布が使えたりするほか、携帯電話の充電も可能なので、雪道の立ち往生に限らず、さまざまな緊急事態の備えとして用意しておきたいアイテムです。

雪道での立ち往生対策~現地編~

今度は、実際に雪道で立ち往生してしまった際に、どのようなことに気を付けて行動すると良いかについてご紹介します。

ふくらはぎのマッサージ

雪道で立ち往生した時に恐ろしいのがエコノミークラス症候群ですが、これは足元に血が溜まってしまうことで起きるトラブルです。
それを防ぐために、安全に車を停められるタイミングで、ふくらはぎをマッサージしましょう。

やり方は簡単。

①サイドブレーキを引き、両足をペダルから降ろします。
②両手で左のふくらはぎをつかみ、掴んだ手を膝と足首の間で上下させます。
10往復ほど行いましょう。

左足が終わったら、右足も同様に行います。

長時間動かない場合はエンジンを切る

前方で事故が起きたり、土砂崩れで道が完全にふさがったりすると、長時間いっさいの身動きが取れなくなることがあります。
その場合はエンジンを切り、燃料切れや一酸化炭素中毒にならないよう備えましょう。

除雪する

長時間停車しているとだんだん雪が積もっていきますので、ときどき外に出て除雪する必要があります。

エンジンやタイヤの周り、ドアの周りなどを重点的に行います。
恐らく、周囲の車も同様に除雪していると思うので、そのやり方に合わせて行うと良いでしょう。

おわりに

今回は、雪道で立ち往生してしまった際に陥りやすい危険と、その対処法についてご紹介しました。
今年は暖冬で、例年では雪の降る地域でも未だに無雪のところも多いようです。
しかし、地域によっては普通に雪が積もっており、立ち往生するケースも十分に考えられるので、この記事を参考に対策しておきましょう。

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