トラックは、大まかに運転室と荷台の2つによって構成されています。
その中で、トラックの車体全てを支えていると言って過言ではないのが「フレーム」です。
しかし、表立って目立つパーツではないため、フレームそのものの重要性はあまり浸透していないのではないでしょうか。
今回は、トラックにとって非常に重要なパーツの1つであるフレームについてご紹介します。
目次
トラックのフレームとは
そもそも、トラックのフレームとはどういったものなのでしょうか。
トラックのフレームは、運転室と荷台の下に掛かっているハシゴ型のパーツです。
フレームが持つ役割としては、車体や荷台からの荷重を支える働きと、エンジンやトランスミッション、燃料や荷台のさまざまな装置を設置することができる場所としての働きを持っています。
そのため、トラックのフレームには高い剛性が必要になります。
例えば高速道路を走行するときに、ちょっとした凸凹があったら、ドライバーはエアサスペンションなどが機能していることによってあまり気にならないのですが、トラックの車体に対しては大きな衝撃が走っています。
逆に、万が一事故などが発生したときには、適切な部分が正しくつぶれることによって、ドライバーや積み荷などを守れるような構造になっていなくてはいけません。
トラックのフレームが損傷すると
トラックのフレームは車体全体を支える重要なパーツですので、何らかの理由でトラックのフレームが損傷してしまった場合、その後の走行に多大な影響を与えます。
フレームに不調や異常、損傷が見受けられた場合は、できるだけ早くディーラーや整備工場などで修繕を行うべきです。
ただし、フレームの修理費は安いもので数千円から、高いものになると数十万円、中には百万円を超えるケースもあるようで、場合によっては修理を行うよりも新しいトラックに買い替えた方が安価で解決できることもあります。
フレームの不調の代表例「錆」について
トラックのフレームの不調で、自分で事前に予防・対策することが可能なことの1つが、「錆」に対する防御です。
トラックのフレームは頻繁にチェックする場所でないこともあって、錆が発生していても気付きにくいケースが多いです。
しかし、もし仮にトラックのフレームに錆が発生していて放置していた場合、最悪腐食が進んでフレームに穴が開いてしまうケースもあります。
フレームの腐食が進んで穴が開いたりすると、フレームの耐久性は大幅に低下してしまいます。
また、トラックのフレームには、その車体が存在することを証明する「車台番号」というものが打刻されています。
車台番号は1台ごとに別々の数字が割り振られており、フレームが劣化したり傷ついたりすることによって車台番号が見えなくなってしまうと、車検に通らなくなってしまうなどさまざまな問題が発生します。
錆も車体番号を見えなくする原因のひとつですので、フレームの耐久性の面だけでなく、車台番号の観点においても、錆を防ぐ必要があります。
車台番号について詳しく知りたい人はコチラ…意外と知らない「車台番号」の秘密
フレームの錆を防ぐ方法
フレームの錆を防ぐ方法として、代表的な方法は防錆剤のコーティングを行うことです。
注意しなければいけないのは、「トラック用の防錆剤」と一口に言っても、成分によってボディ用やシャシ用などに分かれており、正しく使用しないと効果が出にくくなっていることです。
防錆剤の中で、フレームで使用する目的に沿っているのは、「アンダーコート」と呼ばれるタイプの防錆剤です。
アンダーコートは、自動車のアンダーボディ(フレームや足回りなど、自動車の下の部分)に塗布する目的で作られており、防錆や防塵などのほか、強度の増加などの効果もあり、フレーム部分に使用するコーティングとして代表的な選択肢です。
錆の予防について詳しく知りたい方はコチラ…錆対策をしよう!
トラックのフレームの状態は買取金額にも影響を与える
トラックのフレームの状態は、買取金額にも大きく影響を与えます。
トラックの買取査定では、さまざまな項目で車両の状態をチェックし、査定金額を導き出していきます。
その中で、安全な走行に対する影響が大きなフレームの状態は、査定時の評価項目でも非常に大きな割合を占めており、トラックのフレームの状態は、買取業者が特に入念にチェックする項目の1つです。
車体のフレームにダメージが残っている車体だと、買取査定の結果が大きく減額されてしまうケースもあります。
トラックを買取に出す時には、トラックのフレームに異常が出ていないかを確認しましょう。
いかがでしたでしょうか。
今回はトラックのフレームについてご紹介しました。
トラックのフレームは、車体の根幹をなす重要なパーツです。
フレームのことをしっかりと理解しておき、末永く乗り、そして高額で売却できるようにしましょう。