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ウーバー(Uber)は運送会社のライバルになる?

ついに日本にも進出してきたウーバー(Uber)。
日本では2020年3月現在、料理を運ぶサービス「ウーバーイーツ(Uber Eats)」に特化しているウーバーですが、ウーバーの本社があるアメリカやカナダ、ヨーロッパでは、トラックでの輸送を個人が行う「ウーバーフレイト(Uber Freight)」というサービスが展開されています。

今後、ウーバーやウーバーフレイトが日本に導入されることはあるのでしょうか。またそうなった場合、既存の運送会社とはどのように共存していくと考えられるでしょうか。
今回は、ウーバーフレイトは今後日本でどうなっていくかについてご紹介します。

ウーバーとは

ウーバーとは、アメリカの企業であるウーバーテクノロジーズが運営している配車サービスです。

個人がWEBサイトやアプリに登録することで、タクシーや配達を行ってお金を受けとることができます。
人や荷物を運ぶ人、荷物を送り出す人、荷物を受け取る人のそれぞれにメリットがあるとされており、世界中に広がりをみせています。

それぞれのメリットは以下の通りです。

・人や荷物を運ぶ人にとっては、仕事や学業の合間にお小遣いを稼ぐことができる。
・荷物を送り出す人にとっては、宅配などによる新しい販路が開拓できる。
・荷物を受け取る人にとっては、それまで店頭に行かなければ受け取れなかった荷物を届けてもらえる。

タクシーの配車を行うウーバー、料理を配達するウーバーイーツ、トラックによって荷物を運送するウーバーフレイトの3つが主要サービスであり、日本ではウーバーイーツのみが展開されています。

なぜウーバーやウーバーフレイトは日本で展開できないのか?

なぜ日本ではウーバーイーツのみの展開なのでしょうか。
そこには、日本のとある法律が関係しています。

日本では、他人からお金を受け取って(=仕事として)人や荷物を運ぶ際には、「道路運送法」や「貨物自動車運送事業法」を守ることが義務付けられています。
そしてこれらの法律では、仕事として、自動車で人や荷物を運ぶ際には国土交通大臣に申請して許可をもらわないといけないことが定められています。

ウーバーやウーバーフレイトなどの場合、人や荷物を運ぶのは一般の個人であり、それらの人たちが必ずしも国土交通大臣への許可申請を行うわけではないことから、道路運送法や貨物自動車運送事業法などに抵触する可能性があるため、現在の日本でサービスの普及ができません。

一方でウーバーイーツの場合、道路運送法や貨物自動車運送事業法の対象にならない自転車やバイクなどの二輪車を使って荷物を運ぶことによって、問題なくサービスが展開できます。
そのため、日本でも少しずつサービスが普及され始めています。

ウーバーやウーバーフレイトは今後日本でも普及する?そのとき運送業界は…

今後、道路運送法や貨物自動車運送事業法が整備されることによって、ウーバーやウーバーフレイトなどのサービスが日本でも普及する可能性はあります。
その際日本の運送業界はどのように共存すると良いでしょうか。

ここからは、運送トラックの配車サービスであるウーバーフレイトが日本で普及したときに、運送業界にどのような影響があるのかについて考えてみましょう。

運送会社+ウーバーフレイト=空車減少?

ウーバーフレイトの特徴として、ドライバーは必要なときに必要な分だけ依頼を受けられます。
そのため、配送後に元の拠点に戻る際に空車になりそうなら、ウーバーフレイトで依頼を受けて荷物を運ぶことで、売り上げアップに貢献すると考えられます。

運送業界の人手不足にも対応できる?

日本の運送業界は深刻な人手不足に陥っていますが、その大きな要因としては、労働時間の厳しさと宅配需要の増加の2つが挙げられます。
その内労働時間については、過去の記事でもご紹介しているようなさまざまな対策が講じられていますが、宅配需要の増加については、ドライバーの数そのものを増やさなければなりません。

ウーバーフレイトを使って個人のドライバーが直接宅配できるようになれば、例えば物流拠点からお客様までのラストワンマイルを、個人のドライバーに宅配してもらうことも可能です。
すると、運送業界の宅配需要を満たせるようになり、人手不足にも対応できるかもしれません。

また、この形式であればお客様との間に入るのはウーバーフレイトのみなので、下請け、孫請けというシステムから脱却して、利益率の高い輸送を行えることも考えられます。

ウーバーフレイトの持つ課題

このように、ウーバーフレイトの利点を受け取ることも可能な一方で、ウーバーフレイトが持つ課題もいくつか考えられます。

スキル面での課題

ウーバーフレイトに登録するドライバーはさまざまです。
特にプロのトラックドライバーでない個人ドライバーの場合、スキル面での問題を考慮しなければなりません。
事故はもちろん、急ブレーキなどで荷崩れが起きたり、荷物の破損が起きたりする可能性もあります。

その際の補償についても課題が残ります。
個人ドライバーの場合、荷物に関する保険や補償に入っていないことも多く、万が一荷物の破損があった場合にお客様が泣き寝入りしなければならなかったり、ドライバーが損害賠償を請求される可能性もあります。

スケジュール面での課題

トラックドライバーがウーバーフレイトから仕事の依頼を受けたくても、そこに依頼がなければ運ぶことはできません。
逆のパターンも同様で、お客様が荷物を運んでほしいと思っても、タイミングよく運んでくれるドライバーがいない場合には、その荷物を送ることはできません。

このことから、スケジュール通りに荷物を送りたいという荷主や運送会社とは相性が良くないという点が課題として挙げられます。
上手く住み分けができるように、ウーバーフレイトがどのようなサービスなのかを把握したうえで導入することが重要になるでしょう。

おわりに

今回は、近年日本にも普及し始めた配車サービスの中でも、運送に特化したウーバーフレイトについてご紹介しました。
今後、法律の整備によってウーバーフレイトが普及したときに、現行の運送業界とどのような住み分けができるのか考えておくことで、ウーバーフレイトが持つメリットを取り入れて業績に生かすことができます。

その将来は、意外と近いところにあるかもしれません。

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