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トラックドライバーが行うべき体調管理について

長距離のトラックに乗るうえで、ドライバーの体調管理や健康管理は注意しなければならないポイントです。
特に、高速道路などを走行して時速80km以上のスピードが出た状態の車両を取り扱っていく上で、体調管理は自分の生命や周囲の生命に対する危険を回避するためにも非常に大切です。

ドライバーの体調に関わる注意点の代表的な例

疲れ:慢性的な疲れは、長距離を運転するうえでは恐ろしい問題の1つです。
疲れが残ったままで運転していると、集中力や判断力の低下を引き起こして事故につながってしまったり、目的地への到着が当初の予定よりも大幅に遅れてしまったり、車内で倒れて病院に行かなければならなくなったりします。
会社や荷主、周りのドライバーや何より自分自身にとって良いことがないので、疲れの残らないようにする対策が必要です。

睡眠不足:遠方への輸送や早朝の現地到着が必要な場合、夜間のうちに移動して現地で積み込みや積み降ろしをすることがあります。
夜間の移動中に休憩や睡眠が上手く取れていないと、睡眠不足に陥りがちになってしまいます。
上述の「疲れ」と同様、集中力や判断力、状況への反応速度が低下してしまい、事故につながってしまいますので対策をしておきましょう。

腰痛:トラックドライバーの仕事はトラックの運転だけとは限りません。積み込みや積み降ろしなど、到着後に荷物を運ぶことも仕事の1つであることが多いです。
このとき、長時間同じ姿勢でいた状態から突然重量物を持つようなことをすると、あっという間にぎっくり腰になってしまいます。
運行開始前にストレッチをしたり、移動途中にも身体をほぐせるようにしておくことで、ぎっくり腰や慢性的な腰痛を防ぎましょう。

エコノミークラス症候群:長時間にわたり同じ体勢でいることが多いトラックドライバーは、エコノミークラス症候群のリスクが他の職業と比べても非常に高い職業だといえます。
エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいることによって血流が滞り、詰まった血がかたまりとなって肺や静脈にたどり着き、呼吸困難や胸の痛みを引き起こし、時には命に関わる場合もある疾患です。
実際エコノミークラス症候群には死亡例も存在するので、起こらないように対処する必要があります。

高血圧:高血圧は生活習慣やストレス、過労などによって引き起こされる症状です。疲れが残っていたり塩分のとり過ぎなどで慢性的に引き起こされるほか、運転中の危険に対する反応、いわゆる「ヒヤリハット」が起こった時に急激に上昇することがあります。
高血圧になると、脳疾患や心臓疾患といった重大な疾患につながってしまうため、普段から対策を行っておきましょう。

手軽にできる体調管理の対策方法とは

ここまでは、トラックドライバーに起こりうる問題をご紹介して、対応をしていく必要があるとご案内してきました。
ここからは、ドライバーの方が「手軽にできる」体調管理や健康管理、疾患への予防法をご案内していきます。

ストレッチ

ストレッチは、「場所や空間を選ばずできる」「いつ、どんな時でも、1人でできる」「比較的強めの運動効果がある」「疲労回復にも効果がある」「循環を改善し急性疾患の予防にもつながる」と多くのメリットがあります。
具体的な方法については今後の記事でご紹介していきますが、朝起きて、出発前に、運転時の小休憩中、入浴中など、さまざまな状況に合わせて手軽にできる対策方法ですので、定期的に行うことを推奨します。

休息

トラックでの移動中はあまり休息が取れないことが多いです。
そのため、短い休息でいかに効果的に体力を回復するかが課題となります。
休息の方法は「睡眠」が一般的ですが、時間がない時には「15分ほど目を閉じておく」だけでも脳の疲労が回復するといわれています。
また、不調が起こってから対処するのではなく、できるだけ体調のトラブルを「予防」する方向で対処していくべきですが、100%予防できるとも限りませんので、その場合は病院に行ったり休暇を取ったりして、不調が現れたらすみやかに改善していくことが重要です。

入浴

長時間運転をしていると、ドライバーの体は強い緊張状態が持続することになります。
あまりにも緊張状態が続くと、多大なストレスとなり身体に不具合を起こします。
そこで、効果的に体をリラックスさせることが必要です。入浴は疲れた肉体や神経、さらには脳をリラックスさせる最も効果の高い方法だといわれています。
このとき、シャワーで済ますのではなく湯船に浸かることが大切です。
湯船に浸かることで、水の浮力により足や腰にかかる負荷が減り、リラックスする効果があるほか、血行の促進などによる循環機能の回復などがあり、同じ姿勢で運転して血流の循環がとどこおっている体を回復させてくれます。循環が改善するため、エコノミークラス症候群の予防にも役立つといわれています。

食生活改善

普段の食生活はトラックのドライバーにとって考えなくてはならない難しい問題の1つです。
食事をする時間帯は不規則になりがちですし、コンビニのおにぎりなどの携行できるものが多くなりがちです。しかし、バランスの取れたメニューを規則正しく食べることで、高血圧の改善や、睡眠障害などの改善につながります。

食事の「栄養バランス」か「時間帯」のどちらを調整するのか、手軽さを考慮するのであれば「栄養バランス」の方が調節がしやすいです。
米やパン、肉や魚、野菜や果物などをバランスよく食べることで、高血圧などの予防ができます。

いかがでしたか?今回はトラックを安全に、そして快適に運行するためのポイントの1つとしてドライバーの体調や健康の管理についてご紹介しました。今回ご紹介した対策も、自分に合うものと合わないものがありますし、現状で実施可能なものがあるのかどうかも状況によって異なります。
ぜひ自分ができるものを見つけて実行してみて下さい。

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