街ゆくトラックを眺めていると、座席が前後2列に伸びているトラックを見かけたことはありませんか？
その名は「ダブルキャブトラック」。
普通のトラックとはどう違うのでしょうか。
今回は、ダブルキャブトラックについてご紹介していきたいと思います。

ダブルキャブトラックとは

ダブルキャブトラックは、トラックのキャビン（客室）が2つある車両のことです。
通常のトラックはキャビンが1列のみなので、乗車できる人数は最大2人です。
1台のトラックに3人以上乗車しようと思ったときに、ダブルキャブトラックであれば最大で5人程度まで乗車することができます。
後部座席側にもドアが付いていることが多く、4ドアタイプの車両がほとんどです。

荷台は平ボディタイプであることが多く、稀にクレーンやダンプなどが荷台に装着されている場合もあります。
各トラックメーカーが設計・製造しており、どちらかというと小型から中型の車体が多いです。

※超レア！トリプルキャブのトラック

ダブルキャブトラックはキャビンが2列でしたが、さらに1列多い「3列キャビン」のトリプルキャブトラックという車体も存在します。
キャビンが3列あることによって乗車可能な人数がさらに増え、最大8人近くが乗車することができるようになります。
トリプルキャブトラックを製造しているトラックメーカーはないので、ダブルキャブトラックを改造してトリプルキャブにしています。

ダブルキャブトラックの特徴

1度に3人以上の人や荷物を同時に運ぶことができるダブルキャブトラックですが、特徴としてどのようなものがあるのでしょうか。
ダブルキャブトラックの特徴は「人と荷物を同時に運搬することができる」ことです。
通常のトラックでは、3人以上の乗員と複数の荷物とを運ぼうとすると車両が2台以上必要になりますが、それらの運搬を1台で賄うことができるダブルキャブトラックは、非常に便利な車体であるといえるでしょう。

しかし、ダブルキャブトラックにも難点があります。
まず、荷台の最大積載量の問題です。
全てのトラックは、車体の「車両総重量」が定められていて、車両に乗せることができる荷物やパーツ、人員の重量などを調整して、すべての合計が車両総重量以内に収まるように設計・製造されています。
つまり、人が乗り込むためにダブルキャブトラックにすると、その分荷物を載せるための最大積載量やスペースなどが減少していきます。
同じメーカーの同じサイズのモデルでも、通常のキャブの車両に比べて積載量やスペースがかなり少なくなるので、一度に多くの荷物を載せようとしている場合は、ダブルキャブトラックよりも通常のトラックの方が良いことが多いです。

状況に応じてうまく使い分けていきましょう。

ダブルキャブトラックはどんな場所で活躍している？

ダブルキャブトラックは、どのような場所で活躍しているのでしょうか。
上述したように、ダブルキャブトラックは小型から中型の車体が多いです。
このことから、大規模な現場に大量の物資を運ぶというよりは、小規模～中規模の現場に作業員と作業に必要な機材を運ぶといった用途の方が一般的です。
業種としては、大人数で移動して、時にはトラックの機能を活用しなければいけない、大掛かりな車両の搬入ではなく小型の機材が多い、小～中規模の土木や建設などの工事現場などが挙げられます。

ダブルキャブトラックが欲しい時は

さて、ここまではダブルキャブトラックの特徴などについてご紹介しました。
ここからはダブルキャブトラックを入手したいときの方法についてご紹介します。

新車で購入

まずは、ダブルキャブトラックを新車で購入する方法です。
ダブルキャブトラックはトラックメーカーが車体から設計・製造しているので、他の一般的なトラックと同様、トラックメーカーから新車で購入することができます。
車体の大きさや積載量など、自身が使用する目的に対して必要な装備が何なのか、メーカーと相談しながら購入することができるので、求めている車体を入手しやすいというメリットがあります。
また、当然といえば当然ですが、車体が新車なので中古車に比べて長持ちしやすいというメリットもあります。
逆に、中古車で購入するよりも購入金額が高額になりがちなので、予算面で注意をしておいた方が良いかもしれません。

中古車で購入

ダブルキャブトラックを中古車で購入する場合は、2通りの方法があります。
1つは中古車販売店でダブルキャブトラックを購入する方法、もう1つはトラックオークションで購入する方法です。
トラックオークションで入手する方法に関しては、オークションに参加するために専用の参加資格が必要になるので、今回は中古車販売店でダブルキャブトラックを入手する方法についてご紹介します。

中古車販売店でダブルキャブトラックを購入する場合、気を付けなければいけないことがあります。
それは、車両の状態を”現物を見て”確認することです。
書類上の性能だけで判断し購入すると、思わぬところで自分の求めていた性能が発揮されないというケースも存在します。
だからこそ、自身の求める車両を直に確認して、必要な性能を有しているかをチェックすることが非常に重要です。

いかがでしたでしょうか。
今回は、ダブルキャブトラックとはどんな車両かについてご紹介してきました。
車両の特徴や、よく使用される現場などを知り、自身の条件にもっとも見合った車両を運用する助けになれば幸いです。