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トラックへの強引な割込み!人生を棒に振るリスクを知っていますか?

トラックは一般車に比べて、車間距離を長くとっていますよね。
そのスペースは、乗用車一台なら簡単に入り込めるくらいあります。

そのため、空いたスペースへ強引な割り込みを行うドライバーもいます。

しかし当然ながら、トラックは割り込みをさせるために長い車間距離をとっているわけではありません。
今回は、トラックが何故長い車間距離をとっているのか、強引な割り込みをしたときにどんな危険があるのか、そして、割り込みをした車両のドライバーの責任についてご紹介します。

トラックが長い車間距離をとっている理由は?

そもそも、なぜトラックが長い車間距離をとっているのでしょうか。
そこには大きく二つの理由があります。

乗用車より重量が重く、停まりにくい

トラックの車体は、車両の重さとドライバーの重さだけでなく、荷物の重さが加わって重くなるほか、車体そのものも一般の乗用車より大きく、重くなります。

【関連記事:何トン車?トラックやダンプの「サイズ」ってどう決まっているの?】

重量が重いということは、それだけブレーキが利きにくく、停まりづらくなるということ。
一般の乗用車と同じ車間距離では緊急時にブレーキを踏んでも間に合わないことから、トラックでは車間距離を長めにとっているのです。

荷台にお客様の荷物がある

トラックの荷台に積んでいる荷物は、お客様の大切な荷物です。
そして、荷物を無事にお客様のもとへ送り届けることがトラックドライバーの仕事です。

しかし、急ブレーキや急ハンドルなど、荷台を激しく動かすような動作をすると、荷崩れを起こしたり、荷物同士がぶつかって破損したりする危険があります。
それらを回避するために、トラックのドライバーは走行中にできるだけ長い車間距離を確保し、急ブレーキをかけたり急ハンドルを切ったりしなくても済むようにしているのです。

トラックの前に強引に割り込むとどんな危険が?

トラックのドライバーは自分の車だけでなく、周囲の車や荷物の安全を考えながら、長い車間距離をとって走行していますが、そこへ急な割り込みをしてくる車両がやってきた場合、どのような危険が生まれるのでしょうか。

トラックと割り込み車両の事故

渋滞や信号前などで起こる可能性が高いのが、停まろうとしたトラックの前に強引に割り込んできて、その車両にトラックが追突してしまう事故です。

上述の通り、トラックは一般の乗用車に比べて重いので、ブレーキで減速するための距離が長く、一般の乗用車なら停まれる距離でも停まれません。
そのため、割り込み車両のドライバーが一般車両を相手にしていた時と同じ感覚で割り込みを行うと、トラックが停まりきれずぶつかってしまう事故につながることがあります。

トラックと後続車両との事故

走行中に強引な割り込みをされたトラックは、対応のために急ブレーキをかけたり、急ハンドル切ったりすることになります。
それに対し、後方を走っている車両が追突事故を起こしてしまう可能性があります。

また、トレーラーの場合、荷台と運転室が「く」の字に曲がるジャックナイフという現象が起こることがあり、隣の車線を走っていた車両にぶつかるケースもあります。

荷崩れ・荷物の落下

トラックは一度に多くの積み荷を運ぶため、荷台にバランスよく荷物を積み上げています。
しかし、強引な割り込みを受けてトラックが急ブレーキや急ハンドルなどの操作を行った結果、荷崩れや荷物の落下が起きることがあります。

高速道路では、落下した荷物に後続車が衝突して重大事故になるケースもあります。

強引な割り込みをしたドライバーに科される罰則とは?

ここまで、トラックに対して強引な割り込みをするとどんな危険が生まれるのかをご紹介してきましたが、近年ではドライブレコーダーの普及により、強引な割り込みによって危険が発生したかどうかわかるようになってきました。
そして、強引な割り込みによってトラックや周囲の車両に危険をもたらしたドライバーに、さまざまな罰則が科されるというケースも増えてきています。

ここからは、トラックに対して強引な割り込みをして、危険な状況を引き起こしたと判断された場合に、どのような罰則が科されるのかについてお話しします。

割り込み違反

トラックに限らず、後方の車が安全に停まれないような状況で強引に割り込みを行った場合は、割り込み違反が適用されます。

割り込み違反は違反点数1点、反則金6千円です。

危険運転致死傷罪

近年話題となった煽り運転に代表される、危険運転によってケガや死亡などを引き起こした場合には、危険運転致死傷罪が適用されます。
強引な割り込みも危険運転のひとつであり、ドライブレコーダーの映像などで危険で強引な割り込みだと判断された場合に対象となります。

こちらは道路交通法ではなく自動車運転死傷行為処罰法という法律で定められているため、科されるのは違反点数ではなく懲役刑や罰金刑です。
事態の重大さや負わせたケガの重さなどを考慮し、罰則の重さは決められます。

企業からの損害賠償請求

特に精密機器を積んだトラックなどの場合、急ブレーキで荷物が破損すると、それだけで億単位の損害が出ることもあります。
そしてその原因が強引な割り込みにあると、ドライブレコーダーの映像などで証明された場合、発生した損害の賠償を割り込み車両のドライバーに科すことがあります。

自動車事故ではなく、悪質な不法行為によって発生した損害のため、自動車の保険は一切適用されず、同様の理由から自己破産をしても免責されません。

おわりに

今回は、すべてのドライバーへの注意喚起として、トラックに強引な割り込みをした結果どうなるのかを重点的にご紹介しました。
当たり前ですが、トラックであろうと一般の乗用車であろうと、強引な割り込みを行ってはいけません。
強引に割り込みをすることは非常に悪質な危険運転だということを理解し、自分がしないように気を付けるだけでなく、自分の周りの人が割り込みをしていた時に止められるよう、今回の記事を参考にしてもらえると幸いです。

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