ダンプトラックを売却するなら、なるべく高額で手放したいと思うのはごく自然なこと。
しかし、ダンプトラックを売却するにしても、どうすれば高額で手放すことができるのかわからない方もいるかと思います。
査定時に高額となるポイントとしては、売却前にできるだけダンプの車体を整備・清掃することがあります。
ダンプトラックを売却する際に、買取業者が注目するポイントとして特に大きいのが、車体の整備状態です。
車体の状態次第でダンプトラックの査定金額が大きく変わることも珍しくありません。
そこで今回は、ダンプトラックの査定時の評価を上げられる、車両を売却する前にやっておきたい車体のメンテナンスについてご紹介していきたいと思います。
目次
ダンプトラックの整備方法は
ダンプトラックを売却する前には、しっかりと整備をしておくことで売却時の減額を防ぐことができます。
ダンプトラックを売却する前の整備におけるポイントは、「購入時の状態に近づける」ことです。
基本的には、日常点検や定期点検など、ダンプトラックを普段運用していく中で行っている点検を売却前にすることで、売却時の減額が少なくなるようになっています。
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ダンプトラックの整備方法としては、日常点検や定期点検などのメンテナンスと似たようなことをすればだいたいOKですが、そこからさらに高額売却を目指すなら、次のことに気を使うと良いでしょう。
外装・内装の清掃
内装や外装は、意外と見られています。
特にダンプトラックの場合は、作業の現場が土木や建設など、外装に傷がつきやすいです。
外装の傷や汚れ、また内装のシミなど、車体の性能に影響を与えるものではないものの、ダンプトラックを使用していく時にドライバーの印象に影響を与える部分は、査定結果や買取金額にも影響を与えます。
油圧ユニットの清掃とグリスアップ
ダンプトラックが他のトラックと異なる点としては、やはり油圧で動作するダンプユニット部分の有無でしょう。
油圧ユニットを使用していくと少しずつ汚れていき、定期的に整備や清掃、グリスアップを行っておかないと、ダンプ機能などがあまりうまく機能しなくなってしまいます。
したがって、売却前にダンプ部分の油圧ユニットを綺麗に清掃し、可動部分にはしっかりとグリスアップすることで、高額で売却することができます。
グリスアップの目的は、グリスを付けた場所のパーツの、潤滑機能を十分に発揮させることと、グリスによって泥やほこりなどの汚れの進入を防ぎ、清潔な状態に保つことです。
グリス不足は車体性能を著しく落とします。
グリスアップの場所は?
油圧装置におけるグリスアップの場所は、車両ごとに詳細は異なりますが、大まかには2カ所です。
1つ目は油圧装置の動作部分です。
油圧装置は実際に動作する部分と、それらを制御する部分に分かれています。
動作部分にはダンプする荷台の接合部分などがあります。
動作部分が正しくグリスアップされていないと、接合部分が摩耗してダンプアップした荷台がガタついたり、接合部分が焼けついて動かなくなってしまうことがあります。
実は、特にこの問題が顕著なのが三転ダンプです。
三転ダンプの場合、荷台と車体をつないでいる棒の接合部分はポールジョイントと言って、荷台を3方向に傾けるために非常に複雑な構造のものとなっています。
ここがグリスアップされていないと、正しく荷台を傾けることができなくなってしまうため、傾けている途中で止まってしまうこともあります。
それ以上傾かない、というだけならまだましな方で、傾けている途中で引っかかったまま元に戻らなくなってしまった、という例もあります。
基本的に、「稼働する部分の接合部にグリスアップする」と考えて間違いはありません。
2つ目は油圧装置の制御部分です。
ダンプトラック最大の特徴である油圧装置の、制御ユニット部分にもグリスアップをしておくべき場所があります。
制御部分をグリスアップすることによって、油圧装置に出した指示が正しく動作部分に伝わり、正しくダンプ装置が機能するようになります。
※グリスアップは安全に行うために昼などの明るい時間帯に、荷台をダンプアップさせた状態で行いましょう。
グリスは潤滑剤として作られ、耐水性や耐火性なども高いですが、「油」の一種であることに変わりはありませんので、間違った場所にグリスを差して、思わぬ事故が起きてしまう恐れもあります。
車両を製造したメーカーのホームページなどには、グリスアップの要領などが紹介されていますので、正しい方法でグリスアップするようにして下さい。
安全な運転はもちろんですが、買取においても、グリスアップしておいた方が売却時の評価としても高評価になりやすく、高額買取につながります。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ダンプトラックの売却前に行うべき整備や清掃、特に油圧装置のグリスアップについて詳しくご紹介しました。
普段トラックの運用をするときはもちろん、売却前にもしっかりと整備して、ぜひ高額で売却できるようにしましょう。