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トラックのバッテリーについて

自動車のバッテリーはエンジンを起動したり車内のさまざまな電子機器を動かすために必要な、自動車にとって重要なパーツの1つです。
トラックも例外ではなく、バッテリーによってさまざまな機能を使用することができます。

今回は、トラックのバッテリーについてご紹介します。

トラックのバッテリーは一般の乗用車とは違う?

実は、トラックのバッテリーは一般の乗用車のものとは別物です。
バッテリーの大きさなどは一般の乗用車と大きな差はありませんが、発生する電圧が大きく異なります。

一般の乗用車のバッテリーは電圧が「DC 12ボルト」のものを採用していますが、トラックなどの大きな車体を動かすバッテリーは倍の数値の「DC 24ボルト」のタイプのものが採用されています。
これは、一般の乗用車で使用されているエンジンがガソリンエンジンなのに対して、トラックではディーゼルエンジンを使用していることが大きな理由です。
エンジンの始動を行うためには、バッテリーのセルモーターを回転させる必要があります。

セルモーターとは、エンジンを始動するために最初の爆発を起こす装置で、セルモーターに十分な電力が供給されていないと、そもそもエンジンの始動ができません。
そして、トラックなどのディーゼルエンジンのセルモーターは、一般の乗用車などのガソリンエンジンのセルモーターに比べ始動するために必要な電圧が多く、12ボルトではなく24ボルトのバッテリーを使用する必要があります。

さらに、トラックに装備されているさまざまな架装のうち、クレーンや冷蔵車などの架装を装備していて、それら架装を動かすためのバッテリーを車体のバッテリーと共有している場合、「DC 12ボルト」のバッテリーでは不足してしまいます。

結果として、トラックなどの商用車には「DC 24ボルト」のバッテリーが使用されています。

トラックのトラブルの代表例「バッテリー上がり」

トラックに限らず、自動車に起こるトラブルとして有名なのがバッテリー上がりです。

バッテリー上がりはなぜ起こってしまうのでしょうか。
自動車のバッテリーはエンジンをかけていたり電力を使う装備を使用している間、常に電力を消費しています。
そこで、消費した電力を回復する必要があります。

電力を回復しないまま、ライトをつけっぱなしにしていたり、エアコンをかけっぱなしにしていると、バッテリーの中に残っている電力が少なくなってしまいます。
最終的にはエンジンを起動するために必要な電力以下になってしまいます。この状態のことをバッテリー上がりと言うのです。

トラックのバッテリー上がりへの対処法

トラックなどのDC 24ボルトのバッテリーも、一般の乗用車などDC 12ボルトのバッテリーと同様にバッテリーが上がってしまいます。
ここからは、トラックのバッテリーが上がってしまった際の対処法をご紹介していきます。

1:まずはセルモーターを確認

バッテリーの確認をする前に、まずはセルモーターを確認してみましょう。
トラックのキーを回してセルモーターが回っていなかったり、回転が弱弱しかったらバッテリー上がりと判断できますが、セルモーターが問題なく回っている場合はバッテリー上がりではないと考えられます。

2:別のトラックを呼びジャンピングスタートを行う

トラックのバッテリー上がりに対処するためには、一般の乗用車と同様に、ブースターケーブルを使用してジャンピングスタートを行います。

ジャンピングスタートとは、バッテリー上がりの起こった車両にエンジンが始動している車両をブースターケーブルで接続し、バッテリーが上がっている車両のエンジンを始動することで、バッテリーが上がっている車両のエンジン始動のための電力を、既にエンジンが始動している別の車両の電力でまかなう方法です。
このとき、ブースターケーブルをプラスはプラス同士、マイナスはマイナス同士で適切につなげないと正常にジャンピングスタートできませんので注意しましょう。
ただし、トラックではDC 24ボルトのバッテリーを使用しているため、ジャンピングスタートを行うために用意する別の車両は、同じ電圧を持つDC 24ボルトを持つトラックなどの車両でなければなりません。

これらの方法を取ることによって、トラックのバッテリー上がりに対処することができます。

バッテリーが上がってしまう前に

バッテリーが上がってしまう前に行うことができる対策があります。
それはバッテリーの点検・整備です。

バッテリーの点検・整備を行うことによって、バッテリー上がりの対策や、バッテリーの寿命を延ばす対策を取ることができるようになります。

バッテリー液の確認

バッテリー液が適切な分量だけ入っているかどうか、多すぎたり少なすぎたりしていないかどうか、といったことや、液漏れ等を確認します。
バッテリー液が適切な分量入っていれば、バッテリー内部に電気エネルギーを正しく貯蔵することができますが、液量が多すぎたり少なすぎたりすると、適切に電気エネルギーを溜めることができなくなってしまいます。
バッテリー液の液量は基本的に適切な分量か、少なくなっていることがほとんどなので、液量が少ない場合の補充を行うことがメインになるかと思います。

いかがでしたでしょうか。
今回はトラックのバッテリーについてご紹介しました。
バッテリー上がりが起こってしまった場合の原因や対処法を事前に知っておくことで、万が一バッテリー上がりが起こってしまった際にも慌てることなく対応することができるでしょう。

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