トラックの中でも、最もオーソドックスなタイプの車体と言えるのが「平ボディ」のトラックです。
しかし実は、一口に平ボディと言ってもさまざまなバリエーションがあることをご存知でしょうか。
今回は、平ボディのトラックについて、その特徴や買取の観点からご紹介していきます。
目次
平ボディのトラックとは
そもそも平ボディとはどのようなトラックのことをいうのでしょうか。
平ボディのトラックは荷台の形状が最もシンプルで「荷台の左右か後ろ、あるいはその両方に、開閉するあおりが装備されている車両」です。
※荷台がダンプする車体は「ダンプトラック」と呼ばれ平ボディの車両とは区別されています。
荷台の上部が解放されているため積み上げや積み下ろしが容易で、一度にたくさんの荷物を積み込んで運搬するのに向いています。
しかし、荷台に屋根や箱が付いているわけではなく、運搬の際に雨や雪の影響を受けやすいので、雨天時の湿気や水濡れには注意が必要です。
通常は雨天時には荷台をシートで覆うことで対処しますが、 布製のシートが多いため、破れてしまったりしていないか常に確認しておかなくてはなりません。
平ボディのトラックのバリエーション
「平ボディのトラックにはさまざまなバリエーションがある」とご紹介しましたが、実際にどのようなものがあるのでしょうか。
メーカーごとの車種の違いやモデルごとの車両の大きさの違いについては今回は割愛し、平ボディのトラックに装備されるさまざまな架装についてご紹介していきます。
車両積載型トラッククレーン
平ボディのトラックに装備されるものとして、特に機能面の変化が大きいのが「車両積載型トラッククレーンの有無」です。
クレーンが車体に過走してあることによって、積み上げや積み下ろしの際に人力では持ち運べないようなものも積み込むことができます。トラックの買取などでは「クレーン付き」とも呼ばれ、買取査定時の評価としてはクレーンの装備をされていない車体に比べ高評価になる傾向が強いです。
詳しくは車両積載型トラッククレーンの記事でご紹介しています。車両積載型トラッククレーンとは…「クレーン付きトラック」売りたい!車両の特徴と売却のポイントをご紹介!
ダブルキャブ
「キャブ」とは「客室」、つまり人が乗れる場所の意味です。
トラックは、運転席と助手席のみのシングルキャブのものが一般的ですが、 キャブを2列にして席数を増やし、1台の乗車人数を増強したダブルキャブタイプのトラックも存在します。ダブルキャブタイプのトラック特徴として、客室=座席の数が増えて乗車人数も向上した分荷台の容量を圧迫し、積み込める荷物の積載量が減少しています。
1台で移動できる人数と、運搬したい物資の量のバランスを見て、ダブルキャブのトラックを使用するのか、シングルキャブのトラックを使用するのか判断しましょう。ダブルキャブトラックについて詳しくはコチラ…ダブルキャブトラック高額買取!需要から分析して2つのコツを紹介!
アルミブロック
平ボディのあおりは鋼鉄製のものが多いですが、あおりをアルミ製のものに差し替えて車体の軽量化や掃除のしやすさを向上させたタイプのものもあります。
それが「アルミブロック」と呼ばれる車体です。
軽量かつ掃除がしやすく、さらに鋼鉄に比べ腐食に対して耐性があるため、潮風のきつい沿岸部などで重宝されていますが、逆にアルミ製になったことで傷がつきやすくなり、土砂などの運搬には向かず、土木などの現場ではあまり使用されることがない車体だといえます。
パワーゲート
重たいものを運ぶとき、人力で持ち上げるのが難しいこともあるかもしれません。
そんなときに役立つのが、電動のモーターや油圧などでゲートがリフトアップし、荷物を持ち上げる手助けをしてくれる「パワーゲート」を搭載したトラックです。
垂直式やアーム式などのバリエーションがあり、重量物や危険物をより積み込むことができるほか、作業人員や作業時間の節約につながります。
これらの装備の有無は、購入時や売却時の価格にも影響を与えます。
そのため、よく検討して車両を購入したり、売却の際に買取業者に車体の詳細情報を伝えて高額査定につなげる工夫を行うと良いでしょう。
ここからは、平ボディのトラックを買取に出す際に、注意するべきポイントをご紹介していきます。
ポイント① 買取業者選び
平ボディのトラックの売却の場合、買取業者選びが重要になってきます。
なぜなら、トラックの買取業者はそれぞれ独自の査定基準を持って車体の買取査定を行っているので、同じ車両を買取査定したとしても金額が異なる場合があるからです。買取業者によっては、倍近くも査定金額に差が付いてしまったケースもあります。
買取業者選びをするときのコツとして、1社ではなく複数の買取業者に査定を依頼して、提示された査定結果を比較検討することがあげられます。
平ボディのトラックに限ったことではありませんが、1社の査定結果を見ただけでは、その車体の適正な買取金額はわかりません。
複数の買取業者に査定依頼をすることによって、判断するための情報をより多く入手し、その結果として最も良い条件で買い取ってくれる買取業者との契約につなげるのです。
ポイント② 車体の清掃
平ボディのトラックの売却直前には車体の清掃を行っておきましょう。
トラックの買取業者は、買い取った車両を国内や海外に販売することで利益を得ています。
買取業者が買い取った後に販売した車両は、その後買取業者から誰かの手に渡り、別のところで新たな活躍をします。
自身が中古の平ボディのトラックを購入しようとする場合を想定すると分かりやすいかもしれません。
他の誰かが乗った中古の平ボディの車体の、外装や内装に汚れが残っていたり、一部に傷や錆が入って劣化してしまった車体は、あまり乗りたくないものではないでしょうか。
当然、買取業者側で販売に出す前に整備や清掃を行ってはいますが、買取に出す前に売り手側で清掃を行っておくことによって査定の際の評価が上がり、高額買取につながりやすくなります。
いかがでしたか?
今回はトラックの中で最もポピュラーな平ボディについて、バリエーションや買取などの観点からご紹介しました。
一口に平ボディといっても細かく見ていけば非常に多くのバリエーションがあることや、それらを踏まえた上で買取査定をすることが大切だということをお伝えできたかと思います。
今後の購入や売却の参考になれば幸いです。