土木・建設・運送など、さまざまな業界で活躍しているトラックは、一般の乗用車に比べ非常に頑丈で故障に強い車両です。
しかし、一般の乗用車にも寿命があるようにトラックにも寿命があります。

寿命が近づくにつれて少しずつ車体のどこかに不具合が出てきます。
その際に、故障したトラックを処分する方法として下取りや買取などがあるということを以前の記事でご紹介しました。

故障したトラックの処分方法について詳しくはコチラ…故障したトラックの買い替えについて

故障したトラックを処分する方法の中で、「トラックの買取」を利用しようとすることもあるでしょう。
そんな時「車両を買取に出す前に、故障した箇所を修復すべきかどうか」気になるところではないでしょうか？
今回は故障車の買取の際に、故障箇所や不具合の出てしまった箇所を修復するべきかどうかなどのポイントをいくつかご紹介していきます。

故障したトラックの、故障箇所の修理は必要？不要？

そもそも、故障したトラックを修復せずに買取に出して、問題なく買い取ってもらうことはできるのでしょうか。
結論から言うと、買取業者によって買取対応の可否はあるものの、基本的に故障した箇所を修復せずに売却すること自体は可能です。

故障した状態のトラックの買取が可能な買取業者の特徴としては大きく2つあり、どちらか、あるいは両方の特徴を持っていることが多いです。
※ご紹介するのはあくまで目安としての特徴であり、「これらの特徴がない買取業者は故障したトラックの買取対応をしていない」ということではありません。

1つは、「故障箇所を修繕できる設備」を買取業者が持っていることです。
トラックの買取業者は、買い取った車両を国内外に販売することで利益を得ています。
故障したトラックの故障箇所を自社内で修復・修繕できる買取業者は、故障したままの車両でも買取を行い、修理して販売することで利益を得ることが可能です。

結果、故障した状態のトラックでも問題なく売却できるのです。
※ただし、故障の度合いや修復しなくてはいけない箇所が多くなり、買取後に修繕して販売しても利益が出ない場合は買取対応が難しいケースもあるようです。

故障した状態のトラックの買取が可能な買取業者のもう1つの特徴は、買い取った車両の「パーツ単位での販売」をしていることです。
トラックの買取依頼の中には、故障したトラック以外にも、事故車であったりオプションパーツの付け替えによって純正のパーツが紛失してパーツ欠けが起こっている車体など、買い取った車両を1台全て販売することができないケースが存在します。

その際に、パーツ単位での販売を行っている買取業者であれば、故障した車体の中から正常に動作するパーツを取り出し、整備してパーツ単体で販売することで利益を得ることが可能になります。
したがって、パーツ単位での販売を行っている買取業者であれば、故障したトラックの買取への対応も可能になってくると考えられます。
また、パーツ単位での販売をしている買取業者の場合は、インターネットのホームページ等で「車両販売事業」の1つとして紹介されていることも多く、見極めやすい特徴といえるでしょう。

ただし、実際に買取可能かどうかの判断は車種や故障度合いなど、車体の状態ごとに変わってくるものです。
気になる場合は買取査定の依頼を行う前に、買取業者に「売りたい車両が故障したトラックで、これくらいの故障の度合いですが買取できますか？」と相談してみると良いでしょう。

故障したトラックを修理すると買取金額への影響はあるの？

さて、せっかく車両を買い取ってもらうのであればできるだけ高額で売りたいですよね。
故障しているトラックは故障がないトラックと比べて査定の評価は低くなりがちです。
そこで、故障した箇所を自分で直しておけばプラス査定になるかもしれないと、買取の前に故障箇所を修理しようと思っている方もいるかもしれません。

しかし少し待ってください。
本当に修理をした方がお得なのでしょうか？
ここからは、事前に故障箇所を修理した場合についてご紹介していきたいと思います。

修理費用とプラス査定の関係性

トラックに限らず機械というのは、故障の度合いが酷くなればなるほど修理のための費用がより高額になっていくものです。
そのため、修理費用が大きくなりやすいエンジンやフレームの故障については、トラックの買取査定でもマイナス査定の対象になりやすく、事前に修理しておくことで査定を少しでもプラスの評価にしようという考えになりやすいです。

ここでポイントになるのが修理費用とプラス査定の金額のどちらが大きいのか、ということです。
修理をしたことによるプラスの査定額が修理費用よりも高額になるなら、修理をした方が良いと考えられます。

しかし、上述の特徴の部分でも触れたように、故障したトラックの買取対応ができる買取業者の多くは、自分たちの手で修理・修繕やパーツに分けるための分解ができる買取業者です。
したがってほとんどの修理を自社で行うことができ、修理を外部の整備工場などに頼むコストもかからないので、売り手側が事前に修理するよりも安く修理できてしまうケースが多く、結果として売り手が事前に修理した場合の修理費用が査定時のプラス評価よりも高額になってしまうことが多いのです。
特に、故障の箇所が重要なパーツになればなるほどこの費用の差が大きくなる傾向があり、基本的に事前に修理しない方が得だと考えられています。
逆に、細かなキズなどの自分自身の手で直せる部分についてはプラス査定の金額が修理費用よりも大きくなるため、自分で直せる箇所については直しておいた方が良いでしょう。

いかがでしたか？
今回は故障したトラックの売却前に修理を行うべきかについて詳しくご紹介しました。
修理に必要な費用と買取でのプラス評価の金額によって、修理が必要かどうか、修理をするならどういった箇所の修理をするべきか等がお伝えできたかと思います。
もしも故障したトラックの買取を考えている方がいるのなら、その参考になれば幸いです。