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夜間や雨天時は要注意!「蒸発現象」とは

夜間や雨天時の走行では、晴天時の日中に比べて視界の確保が難しいです。
そんな時、対向車の前を横切る歩行者や自転車が突如としていなくなり、その後急に現れることがあります。
これを「蒸発現象」と呼びます。
教習所で教わった記憶もあるかもしれませんが、今一度蒸発現象についておさらいしてみましょう。

「蒸発現象」とは

蒸発現象とは、夜間や雨天時でライトを点灯して走行している車両が多いときに、車両の前を横切る歩行者や自転車が視界から見えなくなる現象のことです。
突然視界からいなくなったと思ったら、突然目の前に現れて、ブレーキやハンドル操作をしても間に合わずに事故につながってしまうことがあるため、大変危険です。

また、夜間は日中に比べて交通量が少なく、実際の速度よりも遅く走っているように感じるため、無意識にスピードを出しやすくなります。
さらに、雨天時で地面が濡れている場合は、ブレーキやハンドル操作によって 車体に与える影響が大きく、対向車や後続車にとって危険な操作をしてしまうこともあります。
蒸発現象の危険度も跳ね上がるので、この記事で蒸発現象のことをより深く知ってもらえたら幸いです。

蒸発現象はなぜ起こる?

蒸発現象はなぜ起こるのでしょうか。
それは、自動車のヘッドライトと人間の目の構造が原因です。

夜間や薄暗い雨天時にはヘッドライトを点灯させるかと思います。
すると、自車のライトと対向車のヘッドライトの間で、光が重なって強くなる場所が生まれます。
そこに歩行者や自転車が通ると、光の中で歩行者や自転車が隠れてしまい、一瞬消えたようになってしまいます。

また、あまりにもまぶしい光は広く拡散し、光のコントラストを強くします。
光のコントラストが強い状態では、明るい場所はメチャクチャ明るくなり、暗い場所はメチャクチャ暗く見えます。
結果、歩行者や自転車が横切ったとしても、それを「歩行者」や「自転車」ではなく、「ただ明るい空間」や「ただ暗い空間」としか認識できなくなり、歩行者や自転車を見失、気づいた時には目の前に歩行者や自転車が現れるといったことが起きるのです。

目線の高さに対向車のヘッドライトがあると起こりやすい

光には、光源から真っ直ぐ進み、「何か」に当たることでその場所を明るくするという性質があります。
その光が目に直接当たった時、最も強いまぶしさを感じます。
そのため、目線の高さに対向車のライトがあると、まぶしさによる蒸発現象が起こりやすくなります。

対向車がハイビームにしたり、大型トラックなど車高の高い車体の場合や、自車がスポーツタイプのような車高の低い車体の場合、自分の目線と対向車のヘッドライトが同じくらいの高さになりやすく、注意が必要になります。

雨天時は光の乱反射があるため要注意

夜間で、かつ雨天時の場合、普段よりも注意しなければいけません。
それは、光の乱反射があるため。

路面や窓ガラスに落ちた雨滴や水たまりにライトの光が当たって乱反射し、何倍ものまぶしさを感じることがあります。
通常よりも蒸発現象が起こりやすい状況になるので、細心の注意を払って走行しましょう。

蒸発現象への対処法はないの?

ここまで、「蒸発現象とは何か」についてご紹介してきました。
ここからは、蒸発現象による事故を未然に防ぐための対策をご紹介します。

スピードを抑える

夜間や雨天時、蒸発現象が起こるリスクは0にはなりません。
そのため、「もし蒸発現象が起きても対処できるように」対策することが大切です。

最も確実なのは、夜間や雨天時には必ずスピードを抑えて走行することです。
運転時にドライバーが危険を感じてから、実際の対処を行うまでには若干の時間がかかります。
スピードが乗っていればいるほど、対処を行うまでに走る距離が長くなり、その分危機回避も難しくなります。
そのため、できる限りスピードを抑えて安全に走行しましょう。

しかし、トラックやバスのように、時間や期限が決められている仕事では、そうもいかない事情があるのも分かります。
そこで、次にご紹介する対策を講じてみてはいかがでしょうか。

偏光サングラスの着用

現在、夜間の運転や雨天時でもまぶしくならないように開発された「偏光サングラス」が販売されています。
蒸発現象に限らず、夜間や雨天で対向車がヘッドライトを付けている時は、ライトのまぶしさによって視界がぼやけやすい状況です。
偏光サングラスは、光の乱反射を抑えるように設計されており、夜間や雨天時のまぶしさを抑えて視界を確保できるスグレモノです。
色やデザインのバリエーションが豊富なだけでなく、普段眼鏡をかけている人向けの「眼鏡の上に取り付けられるサングラス」など、人を選ばず使えるようになっているところも嬉しいポイントです。

ただし、「夜間運転適合」の認可を通過したもののみが法律で認められており、認可が下りていないものを使用した場合は、何らかの違反で捕まった時に追加で違反点数が付けられるようになりますので、正しいものを使いましょう。

フォグランプの使用

こちらはむしろ、「対向車として」心がけたいことです。
お伝えしたように、蒸発現象はドライバーの目と対向車のヘッドライトなどの高さが同じくらいの時に起こりやすくなります。
そこで、可能な限り、フォグランプのような「対向車へのまぶしさの影響が少ないライト」を使うことで、対向車がまぶしくならないように配慮することも大切です。


いかがでしたか?
今回は「蒸発現象」についてご紹介しました。
蒸発現象は、夜間や雨天時ならどこでも、誰にでも起こりうる現象です。
対策を十分に行い、安全な運転を心がけましょう。

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