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【OK?】サンキューハザードの是非を問う!【NG?】

ドライバーの皆さんはサンキューハザードを活用していますか?
道路の合流や交差点手前などで道を譲ってもらったときに、お礼の意味を込めてハザードランプを数回点灯させるのがサンキューハザードです。
サンキューハザードを行う人もいれば、そうでない人もいることでしょう。
実は現在、サンキューハザードについて賛否が分かれています。
今回は、サンキューハザードの「今」についてご紹介していきます。

サンキューハザードの由来

そもそも、サンキューハザードはなぜ行われるようになったのでしょうか。
サンキューハザードは、ドイツの運送トラックのドライバーが道を譲られた際に、手を挙げる合図の代わりとして行っていたという説が有力です。
運送トラックでは、荷台によって手を挙げたりしても後方の自動車に伝わらないので、ハザードランプのように一目でわかる方法がとられたのでしょう。

日本国内でも、初めは運送トラックのドライバーが行っており、徐々に一般の乗用車のドライバーにも浸透していきました。
現在ではサンキューハザードは日本独自の交通マナーとして、「安全意識が高い」と海外でも高い評価を得るほどになっています。

そんなサンキューハザードですが、実は国内では賛否が分かれています。
サンキューハザードの是非について、賛成意見と反対意見、そして「交通マナー」ではなく「交通ルール」として、どのように決められているのでしょうか。

【賛成意見】

サンキューハザード賛成の理由としては、「一般的に浸透しているから」という意見が最も多いです。
世間一般に浸透しているマナーであるため、「サンキューハザードをすれば相手にもお礼の意思がきちんと伝わる」という考え方の人が多いようです。

他の理由としては、「手を挙げるなどの合図では伝わりにくいというものもあります。
道路の合流地点などで道を譲ってもらった場合、道を譲ってくれた車は自分の車の後ろ側にいます。
そのため、お礼の際に手を挙げたり、一礼するなどの合図では伝わりにくいので、サンキューハザードを使用するという意見です。

また、「後続車によっては、サンキューハザードをしないと怒って煽ってくる人がいるから」と、リスク回避の目的で行っている人の意見もあります。

こうしてみると、サンキューハザードについての賛成意見は、「スムーズにお礼の意思を伝える」上で合理的な内容です。

【反対意見】

一方で、反対の意見があることも事実です。

サンキューハザードの反対意見の中で最も多くみられたのは、「そもそもハザードランプの点灯は、何かのトラブルがあった際に行うものなので、何事もないのにハザードランプがついていると紛らわしい」というものです。
非常時に点灯することで、周囲にトラブルを伝えることがハザードランプの大きな役割なので、それ以外の用途で使用されるとトラブルかどうかの判別が難しく、逆に危険だという考え方もあり、言われてみれば「確かに…」と思えます。

法律上サンキューハザードはどういう扱い?

これまでご紹介してきたように、交通マナーとして賛否が分かれているサンキューハザードですが、法律上はどのような扱いなのでしょうか。

違法ではないが…

そもそも、ハザードランプとは車両の危険を知らせる「非常点滅表示灯」のことです。
道路交通法第18条によれば、夜間の路上で駐停車を行う際にハザードランプか尾灯を点灯する義務があります。
他に、道路交通法第26条では、通学・通園のバスが子どもたちの乗り降りのために停車しているときに点灯しなければいけない、という記載があります。

これら2つの点灯義務以外に、ハザードランプについて言及されているものはなく、他の使用方法を禁止するような記載もないので、「サンキューハザードは法律上、ハザードランプの使用方法として違法ではない」ことが言えます。

ただし、ロードサービスなどで有名な「JAF(日本自動車連盟)」の見解では、上述した反対意見と同様に「感謝の意を示すための合図か、非常事態を伝えるための合図かわかりづらく、さまざまな誤解を与える可能性があるため、サンキューハザードは推奨していない」としています。

そのため、法律上では「サンキューハザードは違法ではないものの、ハザードランプの正規の使用目的からは外れるので適切とはいえず、誤認の恐れもあるため推奨されていない」ことがわかります。

今後どうするべきか

サンキューハザードについて賛否が大きく分かれ、法律的にも「違法ではないが推奨はしていない」と、あまり具体的な結論に至っていないのが現状ですが、今後の対応はどのようにしていけばよいでしょうか。

現在、市販されているもので、サンキューハザードの代替案として最も効果が出ているものとしては「ありがとうランプ」が挙げられます。
ありがとうランプは、その名の通り「ありがとう」を伝える商品で、何種類かの「感謝の意思が書かれた文字」が点滅し、後続車に向けてお礼の意思が表示されます。
サンキューハザードのような紛らわしさはなく、手を挙げるなどの方法に比べて伝わりやすいといったメリットがあります。
ただし、価格がやや高めで、形状や車内のスペースの問題で装着できない車種があるため、残念ながら全ての自動車のサンキューハザードの代替案として使えるわけではありません。

商品としてサンキューハザードの代わりとなるものは、現時点では他にありませんので、サンキューハザードの使い方そのものを変えていく方が現実的です。
しかし、既に一般に浸透している中で、サンキューハザードを廃止することは難しいでしょう。
現状で考えられる対策としては、「サンキューハザードの回数を明確に決めて、それ以上のハザードランプの使用については非常事態だと判断すること」という決まりを浸透させることではないかと思います。
例えば「3回までの点灯はサンキューハザードの意味」という決まりが一般に浸透したとすれば、「サンキューハザードでは3回より多くの点灯をしない」ということをドライバーが徹底することで、非常時のハザードランプの点灯と区別ができます。

いかがでしたか?
今回はサンキューハザードについてご紹介しました。
今回調べてみた中で、賛成意見と反対意見、どちらの意見についても「言われてみれば納得」というものでした。
現時点では、具体的な対策はとられていませんが、今後、賛成・反対のどちらの意見も尊重した仕組みや商品が生み出されていくことが期待されます。
ご自身の運転を見直す機会があれば、サンキューハザードについて考えてみると良いでしょう。

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