自動車の名義変更や住所変更を行ったものの、時間があまりとれずナンバープレートの交換ができない、という悩みを抱えている人は少なくありません。
誰かほかの人にナンバーの交換をしてもらえる制度があれば、と考えている方は、「出張封印」を検討してみてはいかがでしょうか。
今回は、自宅や職場にいながらにしてナンバープレートの交換ができる「出張封印」についてご紹介していきます。
目次
出張封印とは?
そもそも出張封印とは、一体どのような制度でしょうか?
出張封印とは、ナンバープレートを変更するときに、「出張封印取付作業代行実施者(以下、本記事中では「代行者」と呼びます)」という、各地域の運輸支局内の自動車整備振興会と提携している行政書士が、自分の代わりに自動車の置いてある場所で新しいナンバープレートを取り付けてくれる制度です。
ナンバープレートが変わるのは、主に名義変更や住所変更などのタイミングですが、ナンバープレート変更の際には自動車を新たな管轄の運輸支局へ持ち込んでさまざまな手続きを行い、最後にナンバープレートの封印を行う必要があります。
ナンバープレートの封印は、「運輸支局で正式な手続きのもとに登録され、検査後ナンバーを取得した」という証明であり、ナンバープレートの封印がない自動車は、「道路運送車両法」の取り締まりの対象となります。
出張封印では、代行者が新しいナンバープレートを持って、自宅や職場の駐車場などに文字通り「出張」し、ナンバープレートの交換を行って、最後に「封印」を行います。これが出張封印の名前の由来です。
ナンバープレートの封印について詳しくはコチラ…ナンバープレートの「封印」とは?
出張封印の手続きの流れ
出張封印の手続きは、大きく4つのステップに分かれています。
依頼の相談をする
まずは、代行者を探して依頼の相談を行います。
スケジュールや必要書類の確認、出張封印にかかる諸費用の見積もり、実際に出張封印をする場所などを相談して、出張封印を行うかどうかを判断し、お互いに問題が無ければ正式な出張封印の依頼を行います。
必要書類と料金を渡す
出張封印の手続きでは、依頼する側もいくつかの書類を用意する必要があります。
代表的な例で言うと車検証や委任状などがありますが、車種や手続きによって必要な書類も変わってくるので、依頼時に確認したものをそろえるようにしましょう。
このとき、車検証は原本を渡す必要があるので、必ず車検証のコピーを残しておきましょう。
出張封印にかかる料金も、書類の提出と同様のタイミングで支払うと、手続きがスムーズにできます。
※ただし、早めに書類が欲しい人もいれば、書類の提出と料金の支払いを同時に受け取りたい人もいるなど、代行者によって書類や料金の手続きの順番はさまざまなので、最初の依頼の際に書類の提出や料金の支払いの流れについて確認しておくと、よりスムーズに手続きを行うことができるようになります。
出張封印予定日に車両を預ける
必要書類や料金を渡し終えたら、依頼時に決めた交換予定日までは特にすることはありません。
ナンバープレートの交換予定日が来たら、代行者が自宅や職場の車庫など、交換を行う予定の場所に新しいナンバーを持参してきてくれるので、車両を代行者に預けてナンバープレートの変更完了を待ちましょう。
その時間帯に仕事などで忙しい場合には、「作業完了後にメールなどの連絡をもらいたい」といった相談をすると良いでしょう。
ナンバープレートの交換完了後に車両を受けとる
ナンバープレートの交換が完了した旨の連絡をもらった後は、新しいナンバーに変わった車両を受け取りましょう。
これで出張封印の手続きは完了です。
出張封印のメリット
出張封印にはさまざまなメリットがありますので、時間や予算などと相談し、検討すると良いでしょう。
具体的なメリットは以下の通りです。
・自分のスケジュールの都合に合わせてナンバーの交換が可能
・自宅駐車場など、ある程度自由な場所でナンバーの交換ができ、わざわざ陸運局へ行かなくて済む
※代行者によっては、ナンバーの変更手続きだけでなく、車庫証明の申請や自動車税の税申告書の作成など、関連した手続きを代行してもらえることもある
出張封印ができない自動車とは
このように、非常に便利な出張封印ですが、中には出張封印ができない自動車もあります。
出張封印ができないのは以下の条件の自動車です。
新規登録した自動車の場合
ディーラーから個人へのナンバー変更登録の場合
不正改造車
これらの車両は出張封印ができないため、ナンバープレートを変更する場合には自身の手で運輸支局に持ち込む必要があります。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ナンバープレートの交換をしたくても、忙しくて時間が取れない方向けのサービスである、出張封印についてご紹介しました。
出張封印があることを知っていれば、自動車の名義変更や住所変更があっても慌てることなくナンバープレートの変更ができます。
今後、自動車の名義変更や住所変更を検討している方は、出張封印を活用してみてはいかがでしょうか。