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ロングダンプとは?
ロングダンプとはダンプ式車両の一種で、その名の通り車体が縦長になっているダンプです。
長さが変わっても積載可能な重量が変わるわけではないので、ロングボディの車両はほとんどが深ダンプになることが多く、主に軽くて体積が大きなものを運ぶときに適しています。
軽くて体積が多いものを運ぶため、荷台部分が高くなっている土砂禁ダンプになることが多いロングダンプですが、荷台のあおり部分を低くして最大積載量を減らし土砂の運搬が出来る様にしている場合もあります。
※土砂禁で使用する場合、目的ごとに「ファームダンプ」や「チップダンプ」といった名前でそれぞれ呼ばれることもあります。購入時に調べる際はそうした個別の名称で調べる方がより正確な車体を探すことが出来ます。
また、土砂禁ダンプとして登録・使用している場合、例え積載量や総重量に問題のない量であっても土砂を積むことは法律で禁止されています。
ロングダンプの特徴を知る
世の中には様々な車両があります。トラックやダンプの中だけでもいくつもの種類がある中で、ロングダンプにはどのような特徴があるのでしょうか?
ロングダンプは通常のダンプと比べ、「同じくらいの積載量」で「より多くの体積」を積むことができるように長さが伸ばされている車両です。
例えば2トンのロングダンプならば車体の長さは6メートルを超え、通常のボディのダンプと比べると1メートル以上も長くなります。
同じ重さでもより体積が大きいものを運ぶことが出来るので、一度に通常のボディを持つ同サイズのダンプより多くの体積のものを積んで走行できるメリットがあります。
更に、積載量や総重量は通常のボディと同じなため、中型以上の一部の車両を運転することができない準中型免許や準中型免許(5トン限定)などの免許取得者でも、2トンのロングダンプであれば運転できる、というような対応範囲の広さがあります。
※当然ですが、搭載できる貨物の積載量と車両総重量の上限は通常のボディを持つ同サイズのものと変わりません。通常のボディに載せる以上の重量のものを「体積が小さくて載るから」と言って載せることはできないのです。
また、中型以上の車両を購入するよりも安価で手に入れることができたり、車検費用を抑えることができるため、中型以上の車両を手に入れるよりもお財布にも優しいというポイントもあります。
逆に、同サイズのボディのダンプと比べると購入価格や維持費が大きくなってしまうほか、長さを得た代わりに小回りが利きにくくなってしまっています。
購入時の状況と照らし合わせ、用途や予算、免許取得状況などによってロングダンプにするか、通常ボディの同サイズの車両にするか、あるいは1つ上のサイズの車両にするかをきちんと選びましょう。
どれくらい乗れる?ロングダンプの寿命と売り時はいつ?
ロングダンプは、比較的軽量で体積が大きいものを多く運搬する目的で使用されています。
国内では山間部などに木材を運ぶチップダンプなどが当てはまり、比較的消耗が激しい車両の一種となっています。
当然ですがロングダンプにも寿命はあります。ここからは、ロングダンプの寿命と売り時についてご紹介します。
ロングダンプの寿命とは?
一般的に、トラックやダンプなどの車両は一般の乗用車と比べて寿命が長いと言われています。
その理由は、エンジンの大きさとメンテナンス性の高さです。
・エンジンが大きいことでエンジンの回転数を上げて走行する距離を短くして、エンジンの負担を軽減しています。
・メンテナンスを前提に設計されているため、パーツの1つ1つが大きかったりむき出しになっていたりと、整備・点検をしやすいように作られているのです。
そのどちらも「長距離を走る」ことを目的に、車両への負担を最大限に減らすように設計されています。
ロングダンプの場合、1回の運搬が長距離かつ険しい山などにも向かうため、比較的他の車両と比べて消耗が激しく、トラックの平均寿命である10~15年よりも少ないものの、一般の乗用車と比べると寿命までの走行距離は50万km近く上回る、と言われています。
このことから車体の寿命は、およそ10年程で、走行距離は約80万kmを超えたあたりとみて良いでしょう。
ちなみに、整備の行き届いているロングダンプであれば走行距離が100万kmを超えても問題なく走行している場合もあります。普段から大切に使っていくことで長く乗ることができる車両なのです。
今回は、ロングダンプの特徴と寿命についてご紹介しました。
ロングダンプの特徴を踏まえて運用していくことによって、より長く、より安全に使い続けることが出来ます。
次回は、ロングダンプ購入から売却までのタイミングをご紹介します。