工事現場や建設現場で活躍しているクレーン。
さまざまな種類のクレーンがある中で、ひときわ大型の車両が「オールテレーンクレーン」です。

今回は、オールテレーンクレーンの特徴と、運用、買取についてご紹介していきます。

オールテレーンクレーンとは？ラフテレーンクレーンと違うの？

まず、オールテレーンクレーンとはどのような車両なのでしょうか？

オールテレーンクレーンは「オール＝全て」「テレーン＝地形」という名前にあるように、全ての地形に対応できるように設計されたクレーンです。

車軸に特徴があり、不整地や狭い道などさまざまな場所に進入して作業することができます。
構造として似ているのは「ラフテレーンクレーン」ですが、あちらが2軸4輪での駆動や制御をしているのに対して、オールテレーンクレーンは「3軸以上」の多軸駆動、多軸操舵が採用されており、ラフテレーンクレーンよりも大型の車両なのです。

油圧式のサスペンションによって、不整地の走行のほか、傾斜地で水平を保ちながら作業をする、といったこともできます。

作業面では非常に万能な点が目立つオールテレーンクレーンですが、一方で短所もあります。
車両が大型のため、道路を走行するには「道路運送車両法の保安基準」と「道路法」の要件を満たさなければなりません。
移動には上記の条件をクリアするか、車体を分割して輸送する必要があります。

また、いくら車軸の駆動などにより小回りが利くようになったとはいっても、車体そのものの大きさがあるので、狭い道の中には進入不可能なこともあり、小型のラフテレーンクレーンなどに現場を任せることもあります。

買取は可能なの？

さて、ここまではオールテレーンクレーンとはどういった車両か、をご紹介しました。
ここからはオールテレーンクレーンの買取についてご紹介したいと思います。

まず、オールテレーンクレーンは買取可能なのかどうか、ということですが、結論から言ってしまうと買取は可能です。

しかし、一方で注意するポイントもありますので、今回は、オールテレーンクレーンの買取を成功させるためにはどういったことに気を付ければいいのか、ということをご紹介します。

オールテレーンクレーンの買取りでは、主に「クレーン買取専門」の買取業者か、「クレーン買取に特化した部門がある買取業者」に買取依頼をするべきでしょう。

クレーン買取を専門にしていたり、クレーン買取の特化部門がある買取業者は、クレーンを買い取った後、その買い取ったクレーンを国内外に販売し、利益を出す仕組みがきちんとできています。彼らはクレーンなどの重機を取り扱うプロ中のプロ。
適正な値段を見極め、買取後に再度販売するためには、どのような金額までであれば買取できるか、ということを知っています。
だからこそ、オールレーンクレーンの買取を行う際には、「クレーンの買取」のプロである、クレーン買取専門業者やクレーン買取特化部門を持つ買取業者に依頼することが大前提となります。

また、オールテレーンクレーンは、他のタイプのクレーン車と比べて大型のクレーン車です。
車体の整備のためにはそれなりに大掛かりな設備も必要になります。
整備場の大きさによっては、たとえクレーン買取の専門業者でも対応できない可能性もあります。
そこで、買取業者に依頼する際には「型式」等の情報を準備したうえで買取可能かどうか相談してみましょう。

型式には、寸法や重量、吊り上げの荷重などの情報が詰まっています。型式を伝えることで買取りが可能かどうかの判断が最低限できるので、型式の情報を用意して買取業者に相談してみることをお勧めします。

もう1つ、買取の際に押さえておきたいポイントは、海外への販売経路を持っている買取業者を探して依頼することです。
先ほど「クレーンの買取業者は、クレーンを国内外へ販売することで利益を出している」と紹介しました。
買取後、国内に販売をしている買取業者と、海外に販売している買取業者で、なぜ海外に販売している買取業者に買取依頼をするほうが良いのでしょうか。

オールテレーンクレーンに限らず、トラックや重機などのディーゼルエンジンで動く車両は、製造年代にもよりますが日本の排ガス規制の要件をクリアしている車両が多いです。
日本の排ガス規制は、他の各国の規制に比べても高く設定されており、日本の規制をクリアした車体は海外では非常に人気です。
排ガス規制以外にも、日本製の重機は堅牢性、安全性、整備性の高さからも非常に人気で、買取業者による販売額が高額になることが多いです。

この、「買取業者が海外で高額に販売できる可能性が高い」ことから、買取を行うときにも高額で買い取ることができるのです。

海外への販売をしているかどうか確かめる方法はあるのでしょうか。

実は、海外に販売しているかどうかを確認する方法は意外とあります

最も分かりやすいのはインターネットのサイトに記載してある場合です。
クレーンの買取業者の中には、インターネットで買取依頼の受付をしているところも数多くあります。
その中には、高額査定の「根拠」として「海外輸出」等をしている、と説明している買取業者もいます。

こうした高額買取の根拠は、海外への輸出販売以外にもいくつかあり、こうした根拠を明確にしている買取業者は、優良な買取業者である可能性が非常に高いといえるでしょう。

特にオールテレーンクレーンの場合、車体サイズが大きく、買取価格は業者によって大きく異なる可能性がありますので、しっかりと買取業者を選択しましょう。

いかがでしたか？
オールテレーンクレーンは、その大きさと汎用性の高さから大人気の移動式クレーンです。
買取の需要も高く、高額で売却することもできるので、新しい車両への乗り換えなどをより良い条件で行うためにも、しっかりとオールテレーンクレーンの特徴をおさえ、理想的な売却にしましょう。