そもそも車検証とは？

普段運転しているトラックや重機には必ず車内に入っているであろう車検証。
車検証とは、「自動車検査証」の略で、車両のほとんどの情報が記載されている、「自動車の身分証明書」のようなものです。直近の車検時点で、車両が自動車保安基準に適合していたことを証明する重要な公文書です。

「型式」や「年式」、「架装の種類」などの車体情報や、「持ち主の名前」「事業者名」、「車台番号」などの個人情報が判別できるような情報が記載されているため、車内に大切に保管しておく必要があります。
トラックの買取では、概算査定依頼の際に車検証を見ながら依頼の手続きをすることで、より詳しい概算査定結果を得ることに役立ちます。

買取査定で査定員がチェックする情報についてはコチラ…トラック査定のチェックポイント！査定員はどんなところをみている？

車検証は、道路運送車両法によって「自賠責保険証」とともに車両に載せておく義務があります。
基本的には車のグローブボックス内に保管されています。

車検証なしで走行するとどうなるのか

車検証なしで走行することは、「道路運送車両法」によって禁止されています。
これを破った場合、道路交通法の違反点数にはカウントされませんが、50万円以下の罰金が科されます。
仮に車検証を紛失してしまったままの状態で走行し、違反や検問などで調べられて車検証の不携帯が発覚した場合には、その時の状況にもよりますが厳重注意を受けるか、最悪の場合逮捕されてしまうケースもあるのです。
反則金ではなく「罰金」という名前が示す通り、この違反に対して与えられるのは刑事罰ですので、必然的に前科が付いてしまい、社会的に非常に重たい罰が与えられます。

そのようなことが起こらないように、運行の際に車検証の紛失が分かった際にはすぐに対応しましょう。

車検証を紛失してしまった！どうする？

車検証を紛失してしまった場合、どのような対応をすればよいのでしょうか？
もしも車検証が見つからなくなってしまった場合、すみやかに再発行の手続きを行い、車検証の再発行をしましょう。

車検証は、車両を販売しているお店や代行業者に依頼する方法と、車両のナンバーを管轄している「運輸支局」に自分で再発行の申し込みをする方法で再発行できます。

お店や代行業者に依頼する場合は、車両の使用者の認印が押印された「委任状」と、再発行を行う理由を記入した「理由書」を準備して、車検証の再発行の手数料と代行手数料を支払うことで、再発行の代行依頼をするのが一般的です。

自分で運輸支局に再発行の申し込みをする場合は必要書類が代わります。
「手数料納付書」と「再発行の申請書（第3号様式）」が必要になり、これらは運輸支局の窓口で受け取ることができます。
また、「身分証明書」として運転免許証や健康保険証、パスポートなどが必要です。

運輸支局の営業時間内に、必要書類の提出と手数料の納付をすることによって、書類を提出した当日中には車検証の再発行が可能です。

車検証なしでトラックの買取に出すことは可能か？

車検証がない状態での売却は、基本的に「できない」と考えた方が良いです。
最初にお伝えした通り、車検証はその車両そのものの情報の他に、持ち主の個人情報などが登録され記載されています。
本来であればトラックの買取業者は、車検証に記載されている「持ち主の情報」から持ち主の身元を照会することで、トラックの買取に必須の「登録抹消」「名義変更」の手続きをすることができます。
しかし、本来の持ち主の証明となる車検証がない状態だと、名義変更も登録抹消もできなくなるため、「トラック買取の手続き」も同様にできないのです。
したがって、買取に出す際には車検証を必ず再発行するようにしましょう。

ちなみに「車検切れ」とは考え方が異なり、車検切れの状態の車両であっても、車検証が残っていればトラックを売ることはできます。
あくまで、車検証によって持ち主などが証明されていることが買取の際には必要なだけであり、車検の状況は大きく影響を与えないことが多いのです。
車検については過去の紹介記事でお話しておりますので、そちらをご参照ください。

車検切れのトラックについて詳しくはコチラ…車検切れトラックは売れるのか？

いかがでしたでしょうか？
今回は車検証がない状態について、さまざまな角度からご紹介してきました。
「車検証がない」という状況は、運行するうえでも売りに出すうえでも不利に働きます。
紛失してしまっていたことが判明した時点で、速やかに再交付して問題を解決しておきましょう。