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【要注意!】冬のトラック車中泊でやってはいけない2つのこととは

冬の寒い時期でも、トラックは元気に走っています。
しかし、日中に何事もなく荷物を送り届けられれば御の字ですが、状況によってはトラックの車内で夜を越さなくてはいけない人もいるでしょう。
トラックドライバーにとって車中泊は非常に身近な存在ですが、冬の車中泊の際には、絶対に行ってはいけないことが2つだけあります。
そこで今回は、そんな冬の車中泊で行ってはいけない2つのことについてご紹介していきます。

冬に車中泊する人は多い?

トラックに限らず、今では冬場の車中泊を行う人は少なくありません。
気温も湿気も高い夏場と異なり、寝苦しさや汗でべたつくことが少ないので、宿泊施設の無い状況でも防寒さえできていればある程度過ごせてしまうからです。
そのため、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアだけでなく、大きめの国道沿いの休憩所で車中泊をしている人の姿を見ることもあります。

その意味では、今回ご紹介する「冬場の車中泊で行ってはいけないこと」に関しては、トラックに限った話ではなく、一般の乗用車のドライバーにも当てはまる内容です。

冬場の車中泊で絶対にやってはいけないこととは?

では実際に、冬場の車中泊の際に絶対に行ってはいけないこととは何なのでしょうか。
その理由も含めて、ここからご紹介していきます。

アイドリングしたまま眠りにつく

まずは、アイドリングをしたまま眠りにつくことです。
冬場は車内も寒くなりやすく、特に早朝は氷点下0℃を下回る気温になることもあります。
そのため、暖房をつけておくためにエンジンをかけ続け、アイドリングしたまま眠りにつく人は少なくありません。

しかし、これは実は重大な事故につながりやすい2つの要因をはらんでいます。

一酸化炭素中毒

1つめの危険要因は、一酸化炭素中毒です。
ガソリンエンジンでもディーゼルエンジンでも、エンジン内部で燃料が不完全燃焼を起こしていると一酸化炭素が発生します。
寒い冬の夜間には、この一酸化炭素が命の危険を引き起こす可能性があります。

一酸化炭素は吸い込むと頭痛や吐き気を催す中毒状態になり、最悪の場合は命を落とす危険があります。
そして、寒い冬の時期には雪や凍結で排気口がふさがれることがあります。

排気口がふさがれると、エンジンの不完全燃焼で発生した一酸化炭素が車内に入り込み、知らない間に一酸化炭素中毒で命を落とす危険性につながります。
睡眠中どころか、渋滞待ちをしている自動車の車内でも、一酸化炭素中毒で亡くなっているケースが毎年何件か報告されています。

ところで、一酸化炭素に関する死亡例でよく挙げられる事例は火災の現場です。
火災の現場の死因で最も多いのは、火災そのものではなく、発生した煙による中毒死や窒息死だといわれています。この、火災で発生する煙こそ「一酸化炭素」です。
しかし、一酸化炭素中毒の危険性は、近年の火災事故によってある程度認知されてきたとはいえ、そこまで深刻に考えている人がまだまだ少ないというのが現状です。
そのため、寒い冬の車内で睡眠をとろうとするのであれば、しっかりと防寒装備を固めたうえで、なるべくエアコンに頼らないようにすることが得策といえます。

火災

一酸化炭素中毒の危険性も充分考慮するべきポイントですが、トラックで車中泊しようとした際には、火災そのものにも注意しなければいけません。

特に、運転席に座った状態でアイドリングしたまま仮眠する場合に起こりやすい、トラック火災の可能性には注意が必要です。
アイドリングしたまま運転席で座った状態で仮眠している時に、気づかないうちにアクセルペダルを踏んでしまい、空ぶかしした際に高速回転したエンジンがオーバーヒートして火災を発生させることがあります。

仮眠時に起こるケースが多いことから逃げ遅れることがあるため、残念ながら死亡例も多く非常に危険です。
周囲にも危険な影響を与えかねないため、仮眠の際には必ずエンジンを切るか、もしくは助手席に移るなどの対策を取り、アクセルペダルを踏み込まないようにしておきましょう。

座ったままの状態で寝る

また、アイドリングしたまま眠るというだけでなく、座ったままの状態で何も対策せずに眠りにつくと、それだけで命に危険を及ぼすケースもあります。

エコノミークラス症候群

聞いたことがある人も多いかと思いますが、エコノミークラス症候群と呼ばれる症状は、トラックに座ったままの状態で眠ることによって、発生する危険性が格段に高まります。

エコノミークラス症候群は、その名の通り飛行機のエコノミークラスに乗っていた乗客に起こりやすいことから名づけられました。
エコノミークラス症候群は正式名称を「静脈血栓症」といい、長時間同じ姿勢でいると足元の血流が悪くなって血の塊ができ、肺の静脈を詰まらせてしまう病気です。
そのため、飛行機だけでなく長距離トラックなど、長時間同じ姿勢でいる環境でも同じことが起こることが判明し、現在ではトラックの業界でもエコノミークラス症候群についての認知が広まってきています。

座ったままの状態で眠りにつくと、座った姿勢によって足元の血流が悪くなるうえに、身体が休息しようとして血流そのものを抑えるため、普段よりもさらにエコノミークラス症候群になる危険性が高まるのです。
これを防ぐためには、座ったままの状態で眠らないようにするほか、やむを得ない場合には足元をストレッチしてよくほぐしてから眠りにつき、起床後も同じように足元をしっかりとほぐすことが大切です。

いかがでしたでしょうか。
今回は、トラックで車中泊する際に行ってはいけないことについて、その理由とともにご紹介しました。
ご紹介した内容は、いずれも命に関わる内容であり、トラックのみならず一般の乗用車でも同じような危険性があるので、今後車中泊をしようと考えている方は、ぜひ今回の記事を参考にして対策してみると良いでしょう。

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