スライドダンプは、ダンプトラックの一種です。
通常のダンプトラックのように土砂や廃棄物などの運搬ができるほか、荷台をスライドして接地させ重機や建機などの車両を載せて走行することができる「セーフティーローダー」の機能の両方を持つのが特徴です。

上述の2種類の機能を両立しており、現場までは作業用の重機の運搬車として、現場に到着後は土砂を運ぶ作業車として活用できるなど、幅広く活躍できる万能型の車体といえます。

1台で多機能を実現させているので、通常のダンプトラックと比べるとお値段が少し高めです。
また新品の場合だと、車体と荷台を別々に購入しなくてはならないため手間がかかりますが、中古の車両であればすでにできあがっているものを購入すればよいので、すぐに車両を手に入れたいときには中古車を購入する方法が有効です。

中古スライドダンプを売却したい

使わなくなったり古くなってしまったスライドダンプを処分したいと考えるとき、「せっかくの車体なので、費用をかけて廃車にするよりは少しでもお金が返ってくるように買取に出すことができないだろうか」と思う方もいるかと思います。
そこでここからは、スライドダンプの買取に関してご紹介していきます。

スライドダンプをより確実に売却するためのポイントは「トラックや重機、建機などを専門に取り扱っている買取業者に買取依頼をすること」です。
中古車の買取業者でも、一般の乗用車をメインで取り扱っている買取業者の他に、トラックや重機などを専門に取り扱っている買取業者が存在します。
そしてスライドダンプはどちらかというと、トラックや重機などを専門に取り扱っている買取業者の方がより確実に売れます。
その理由ですが、一般の乗用車の場合でもトラックなどの商用車の場合でも、中古車の買取業者は買い取った車両を別の場所に販売することで利益を得ています。
スライドダンプも例外ではなく、国内や海外への販売によって買取業者の売り上げになっています。

また、スライドダンプは汎用性が高く便利な車ですが、新車で購入しようとすると高価ですし、車両部分と架装部分をそれぞれ別々に購入しなければなりません。
それを避けたい人は、すでに完成している車体で、安価で購入することができる「中古のスライドダンプ」を買おうとします。
中古で購入しようとしている人は全世界におり、中古のスライドダンプには非常に高い需要があるといえます。
中古のスライドダンプを欲しがっている人たちに向けて、トラックの買取業者は買い取ったスライドダンプを販売しています。

高い需要に向けて販売しているため、買取業者にとってスライドダンプは入手したい車両の1つといえ、中古トラック買取による「仕入れ」をすることで車体数を確保したいと思っています。
そして中古のスライドダンプの場合、一般の乗用車をメインで取り扱う買取業者よりもトラック専門の買取業者の方が販売ルートを豊富に持っており、買取に対応してくれることが多いです。

このことから、スライドダンプをより確実に売却するのであれば、「トラックや重機専門」の買取業者に買取依頼をすることが有効です。

では、スライドダンプを売却しようと思った際に、どのようなことに注意すればよいでしょうか。

スライドダンプは痛みやすい

スライドダンプはその構造から、積み上げや積み降ろしの回数が非常に多く、走行距離も長くなりやすい車両です。
また載せるものの種類にもよりますが、荷台そのものや制御部に対する負荷が比較的大きくなるため、全体的に痛みやすい車両であるといえます。

特に、荷台に比重の大きなものを載せている場合には荷台に傷が付きやすくなってしまうので、車両の定期的なメンテナンスによる改善や、荷台にアングルやパネルなどを付けて補強をするなどの、車体への消耗に対する「予防」をすることが重要になってきます。

また、売却の前にそういった車体の痛みや汚れが付いていた場合は、自分のできる範囲で構いませんので清掃しておくと良いでしょう。

書類はそろっていますか？

スライドダンプは車検証や自賠責保険証の他にも架装の取扱説明書など、とにかく書類の数が多い車両の1つです。
これらの書類の完備は査定結果にも反映されます。

書類の中には車検証や自賠責保険証などの「買取の手続き上必須のもの」と架装やオプションパーツなどの取扱説明書のような「買取の際に必須ではないが、用意しておくことで査定の評価が上がるもの」があります。
ほとんどの書類は、基本的に車内のグローブボックスの中に保管してあります（車検証や自賠責保険証は走行時に車内に携帯しておく義務があるため）。
もしも取扱説明書が見当たらない場合は、事務所などに保管してある場合が多いようですので探してみると良いでしょう。
売却の手続きをする前に必要な書類を全て揃えておき、書類での査定評価が最善の状態になるようにしておきましょう。

いかがでしたか？
スライドダンプは通常のダンプとセルフローダー機能の両方の良いところを合わせたような車体で、幅広く活躍しています。
購入の金額も少々高めな車体ですので、しっかりと整備して大切に長く乗り、手放す時には理想的な形で手放せるようにしましょう。