トラックや重機・建機などの売却を考えるときに、大体の相場が気になる人は多いのではないでしょうか。
しかし、トラックや重機・建機などの買取業者に査定の依頼をしてみると、トラックや重機・建機などの買取金額は、買取業者によってまちまちです。
今回はトラックや重機・建機などを売却する際、決まった相場がない理由についてご紹介します。
目次
自動車の買取相場の決まり方
そもそも、自動車の「買取相場」とは、どのようにして決まるのでしょうか。
トラックなどの商用車の場合、基本的に「事業用」として使用されるものがほとんどです。
事業用で使用されている車体の場合、車体を活用する業界の需要や、車体の状態によって買取金額が大きく変動します。
業界の需要
トラックなどの商用車が運用されている、土木や建築、運送といった業界では、繁忙期とそうでない時期で車体の需要は大きく異なります。
例えば、運送業界では毎年3月~4月にかけて繁忙期を迎えます。
毎年3月~4月といえば、「年度の変わり目」です。
進学や就職、異動など、年度が替わるとともに新生活が始まる人たちによる「引越しの需要」が増加し、運送業界がにわかに盛り上がりを見せます。
他にも、年末の決算時期が訪れると、売り上げの向上などを狙って最終売り尽くしのセールなどを行う販売店が増えます。
それに伴って商品の仕入れも増加するので、仕入れのために商品を運搬するトラックの需要が大きく増えます。
また、重機や建機などの特殊な用途で使用される車両の場合、規模の大きな施工が増加すればするほど、車両の数も必要になります。
代表的な例は2020年に迫った東京オリンピックの需要です。
オリンピック開催に向けて、開催地である東京周辺にはさまざまな施設の建造が急がれています。
車両も人材も必要になるので、こうした時に重機・建機などの売却をすると比較的高額で手放すことができます。
このように、業界が繁忙期を迎える際にトラックの売却を行うと、比較的高額での売却につながりやすいと言え、逆にそうでない時期はあまり高額での売却にはなりにくいと言えます。
もちろん、繁忙期でないからと言って必ず安くなってしまう、とか、繁忙期なので必ず高額査定になる、ということではありません。
どちらかというと、次にご紹介する「車体の状態」が、より大きく金額に影響を与えます。
車体の状態
トラックや重機・建機などの車体は、使用される現場や期間などによって、一般の乗用車に比べて状態の変化が激しく、同じ車種や型式、年式の車両だったとしても使用状況によって査定時の評価が全く異なることも珍しくありません。
そのため、トラックの買取では、車体の状態によって査定の金額が変化するといっても過言ではなく、トラックの買取金額に「相場」がほとんど存在しない理由の最も大きなものと言えるでしょう。
買取時に評価の対象になる車体の状態は、走行性能や制裁性能、架装の機能が問題なく発揮できるかどうか、外装のキズやへこみ、車内のシミや汚れなどがあげられます。
過酷な環境で運用したことによる車体のダメージや、経年劣化などによる傷みなどは売却の段階ですぐに対処することが難しいものの、外装のキズや、車内のシミや汚れなどは自身の手で対処できるものなので、改善しておくと高額査定につながりやすいといえます。
トラックや重機などの値段をつける方法
さて、トラックや重機・建機などの商用車で買取相場が存在しないことがわかりました。
そこでここからは、実際にトラックや重機・建機などの商用車を売却する際に、どのような流れで金額を設定していくのかをご紹介していきます。
トラックの買取の場合、まずは実際の車体の状態を確認して値段を設定します。
上述したように、買取査定において最も大きな要素は車体の状態です。
トラックや重機・建機などの商用車の場合、使用する目的や用途によって必要な能力はがらりと変わります。
用途に沿った機能が十分に発揮できるかどうかは、車両買取の際に非常に重要なポイントとして見られます。
車検証に載っているデータだけでは、現時点で性能を十分に発揮できるかどうかはわかりません。
だからこそ、査定員が車体の状態をしっかりと確認して、活躍できる能力があるかどうかを正確に判断するのです。
最終的には現地で実物を査定員が確認して正確な査定金額をはじき出しますが、買取業者によっては以前に買取を行った同じ種類の車体のデータをもとに、ある程度参考になる買取金額を知ることができるケースがあります。
その場合は、大まかに「○○円~○○円」という金額で概算の料金を提示して、そこから現地査定で得た情報をもとに、車体の状態に応じて金額が変動するような形となります。
ある程度、事前に売却したい車両の金額が知りたい方は、買取業者が運営しているインターネットのサイトで、買取実績の中に自分が売ろうとしている車両と似たような条件の車体があるかどうかを調べてみると良いでしょう。
このときに参照するものとしては、「車種」「車体サイズ」「架装の内容」「走行距離」「年式」が売りたい車両と同じか、それに近い情報を持っている車体を探すと、データとして充分に役に立ちます。
いかがでしたか?
今回は、トラックや重機・建機などの買取において、明確な相場がない理由についてご紹介しました。
明確な相場が存在しないので、買取業者の過去の実績を参照したり、できるだけ高額で売却できるように工夫することがポイントです。
車両売却時の参考になれば幸いです。